「長野県前期選抜の問題例」を解いた感想
2022/12/27
先日、長野県教育委員会HPにて
「令和7年度長野県公立高等学校入学者選抜から実施する前期選抜学力検査の問題例」
が発表されました(長い…)。
要するに、
「現中1から始まる、前期選抜のテストの見本」
が発表された、ということです。
どのような問題なのか、さっそく一通り解いてみました。
問題は2部構成
テストは
「学力検査問題Ⅰ」(45分)
「学力検査問題Ⅱ」(30分)
と、2部構成になっています。
「学力検査問題Ⅰ」は、「国語・社会・英語」の文系科目、
「学力検査問題Ⅱ」は、「数学・理科」の理系科目からの出題となっています。
「科目横断」というわけではなく、
「大問1:国語 大問2:社会 大問3:英語」
のように、各科目が、大問ごとにそれぞれ独立している形になっています。
時間配分を見ると、1教科あたり「15分」で解くことが目安になっているようです。
気になる難易度は?
で、気になる難易度ですが、
ハッキリ言って「簡単」でした。
かなり基本的な内容です。
教科書の内容をきちんと理解できていれば、余裕で解けます。
解く前は、
「どんな内容だろう…」
と、若干緊張しながら解きましたが、解いていくうちに「拍子抜け」していくような、そんな感じでした。
前期選抜のテストの「狙い」は?
正直、解いていて
「こんなに簡単なテストで、果たして意味があるのかな…?」
と思いましたが、前期選抜を実施している高校を考えてみたら、
「なぜ簡単なテストにしたのか?」
の意図がなんとなく見えてきました。
前期選抜を実施している高校は、全体的に「偏差値が低め」の学校が多いです。
具体的には「偏差値50より下」です。
このあたりの学力層の生徒は、
「基本が身についていない」
生徒が多いです。
おそらく、こうした「基本が身についていない生徒」をふるい分けるために、あえて基本的な問題にしたのかな。
そう思いました。
そう考えると、非常にいい問題だと思います。
基本的な内容なので、
「学校の授業をきちんと聞いて練習していれば、十分に点数が取れる」
逆に言えば
「どれだけ内申点と面接で取り繕っても、一定程度の『学力』がないと、合格させない」
というメッセージなのかな。
ということを感じました。
上位校では参考程度?
一方、内容的には簡単なので、前期選抜を実施する
・県ヶ丘の探究科
・大町岳陽の学究科
のような、偏差値が高めの高校では、このテストの内容では、あまり参考にならないように思いました。
というか、ここで差がつけられるような学力であれば、この2校にはそもそも合格できないと思います。
なので、上記2校においては、「参考程度」の評価に留められるのではないか、と予想しています。
「基礎学力」を身につけよう!
今までは、内申点と面接で評価が高ければ、公立高校に進学することができました。
ですが、再来年の入試からは、前期選抜にも「テスト」が課されます。
今回の「問題例」を解いてみて、感じたのは
「基礎学力が身についていない生徒は、公立高校に合格させない」
という、強烈なメッセージです。
「内申取っとけば、後は面接乗り切れば何とかなるや」
と軽く考えていると、テストで落とされてしまう、ということです。
「最低限の学力」が、これまで以上に要求されることとなります。
現中1以下の生徒は、今からしっかりと勉強をしておくことが大事です。
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