「学ぶ楽しさ」とは
2024/9/20
「学ぶ楽しさ」とは
保護者の方と面談していると、塾に期待していることとして
「子どもに、学ぶ楽しさを教えて欲しい」
と言われることがあります。
そのため、
「『学ぶ楽しさ』とは何か?」
を、たびたび考えます。
個人的には、「学ぶ楽しさ」には「二段階」あるのかな、と思っています。
できなかったことができる
まず一つ目の段階が
「できなかったことが、できるようになる」
という段階です。
これはどちらかというと、勉強が苦手な子が感じられる「楽しさ」です。
「今まで知らなかったことを知ることができた」
「基本的な計算が解けるようになった」
というような、
「今まではまったく勉強していなかったのでできなかったが、少し勉強をやるようになったら、できるようになった」
という時に感じられる楽しさ。
これが一つ目の「楽しさ」だと思います。
自分で乗り越える
二つ目の段階は
「自分の力で乗り越える」
楽しさです。
これはどちらかというと、勉強が得意な子が感じられる「楽しさ」です。
教科書に書かれているような、基本的な内容は理解できている。
それを前提としたうえでの応用問題に対峙した時。
教科書に載っている考え方だけでは解くことができない。
その時に、色々と試行錯誤しながら、最終的に自分の力だけで解答までたどりつく。
そうした難しい問題を自力で解けた時の、乗り越えた達成感。
これが二つ目の「楽しさ」だと思います。
「褒めて伸ばす」だけでは足りない
一つ目の「できなかったことができる」という段階においては、「褒める」ということが重要になってきます。
勉強が苦手な子は、自信がない場合が多い。
そうした子に、少しでも前向きに取り組ませるためには、ちょっとした成長でも見逃さずに褒め、自信を持たせることが重要です。
ですが、二つ目の「自分の力で乗り越える」という段階では、褒めるだけでは伸びないような気がします。
むしろ
「自分で考えてみなさい」
と突き放す厳しさが必要な気がしています。
最近は「褒めて伸ばす」ということがもてはやされています。
それは、「勉強が苦手な子」に関しては確かに有効だと思います。
ですが、ある程度実力がある子に対しては逆に「甘え」につながってしまうのではないか。
そのような気がしています。
実力がある子には、少し厳しめに対応する。
そして、自分の力で乗り越えさせる。
「自分で乗り越える」楽しさを知った子は、こちらから言わなくても、自然と自分で前向きに取り組むようになっていきます。
実際に、うちの塾の生徒にも、少し厳しめに指導している生徒は、解けなかった問題が出てくると、
「これ持ち帰って、家でもう一度考えてみてもいいですか?」
と言って、自分から取り組むようになります。
子どもを信頼して、厳しく対応する。
そうした指導も重要だと、個人的には思っています。
※猿田塾へのお問い合わせは、こちらから