5年後の生徒
2021/4/27
ある塾の先生の言葉として
「5年後の生徒の姿を想像して
指導している」
という言葉がありました。
なるほど、いい言葉だなと思います。
塾に求められているものとして
パッと思いつくのは
「学校の成績UP」であり、
「志望校合格」であり、
「勉強しない子に勉強させること」
であると思います。
これらは比較的目に見えやすい成果であり、
かつ「短期的」な成果であると思います。
こちらの成果の方が数値として出やすいので
効果を実感しやすいと思います。
一方で、あまり表には出てこないものの、
保護者の方々と接していると、
それ以外の部分での要望もあるように
感じています。
それは教育の原点とも言える考え方でもあります。
それは「なぜお子様に勉強させるのか?」
という点です。
「いい大学に行かせたい」
「いい会社に就職させたい」
そうした考え方もあると思いますが、
昔ほどそうした要望は見られなくなって
来ているように思います。
それよりも
「勉強を通じて『何か』を学んでほしい」
という希望を持っている保護者の方が
多いかな、というのが何となく感じられます。
その「何か」とは
地道に努力するという「継続力」であり、
がんばって何かを手に入れるという
「達成感」であり、
苦しいことでも耐えるという「忍耐力」
などであるように思います。
そうした「何か」というものは
「短期的」に結果として表れるものでは
ありません。
塾に通っている間には見られなかったものの、
卒業した後、その力が花開く、ということも
あるように思います。
「短期的」な成果を出す塾、
「長期的」な成果を出す塾、
どちらがいいというわけではなく、
それは指導する先生の考え方次第だと思います。
私自身はどちらかといえば
「長期的」な成果を追求するタイプです。
「合格実績」「点数UP」にこだわりますが、
自分自身はあまり興味がありません。
仮に教え子全員が深志高校に進学したとしても、
進学した高校でダラダラとした
高校生活を送っているのであれば、
それは自分の指導としては
「失敗」だったと感じます。
ただ、「長期的」な成果をうたった結果、
生徒が何も成長していないのに
「お子様は成長しましたよ~」などというのは
ある意味「詐欺」に当たる行為だとも
思っています。
その点は戒めなければならないと思います。
果たして自分の指導が生徒たちに
どのような影響を与えているのか。
それは自分ではわかりません。
ただ、
「高校で頑張っている」
「大学へ進路が決まった」
「就職が決まった」
という卒業生からの報告を受けるたびに、
「まぁ、自分の目指している方向性は
間違ってはいないんだろうな」
そう思います。
目先の利益にとらわれず、
「5年後の生徒の姿」を想像しながら、
これからも指導していこうと思います。
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