「共通テスト数学38点」の衝撃
2023/1/9
数学の平均点が「38点」
定期購読している「プレジデントファミリー」。
最新号の中に、このようなタイトルの記事がありました。
「数学平均38点の衝撃!文章を読める子が新受験を制す」
昨年度の共通テストの「数学Ⅰ・A」の平均点が37.96点。
前年と比べると20点近く下がってしまいました。
その原因を分析する内容でした。
一言で言えば「文章量が増えたから」。
単純な文字量が前年比1.5倍程度。
そのため、まずは問題を読んで理解しなければならない。
そこに時間がかかったり、そもそも書いてある内容が理解ができなかったりした。
その結果が、「38点」という結果につながった、という分析です。
高校入試でも当てはまる
今回の記事は「大学入試」についての内容でした。
ですが、「数学においても読解力が問われる」というのは、高校入試でも表れている傾向です。
毎年長野県の入試問題を解いています。
数学に関しては、以前と比べると、内容的には解きやすくなってきているように感じています。
ですが、実際の平均点は以前と同じくらいか、それよりも低いことがあります。
それは結局
「文章量が多いから」
だと思います。
問題文の内容が理解できれば、数学的な計算はそれほど難しくない。
ただ、読解力がないため
「問題文の内容が理解できず」
問題を答えることができない。
そうした生徒が多いのだろう。そう分析しています。
すべての教科に影響する「国語力」
こうした「文章量の多い」問題に対する対応策として
「原理原則を丁寧に理解すること」
が有効だと、記事では述べられています。
「『なぜこの問題は、そう解くのか』を自分の言葉で具体的に説明できる生徒は、初見の問題でも強い」
という分析結果が挙げられていました。
逆に言えば、
「解き方を暗記しているだけでは、新傾向の入試問題は解けない」
ということなのだと思います。
では、「原理原則を丁寧に理解する」にはどうすればいいか。
ここには「言語力」が重要になってきます。
数学的な事象を「原理原則」から理解するには、「言語力」が必要です。
「〇〇だから△△」
こうした説明を、筋道を立てて、きちんと説明することができる。
そのためには「言語力」が必要です。
塾で指導する際、生徒がきちんと理解できているかどうかを確認する時に
「なぜそういう解き方になるのか、を説明させる」
という方法を取っています。
言語力が高い生徒は、きちんと説明することが出来ます。
ですが、言語力が低い生徒の場合、
「何となく、こういうことを言いたいんだろうな」
ということは言えます。
「理解している人が聞けばわかる」程度の説明はできます。
ただ、
「まったく知らない人が聞いたら、意味不明」
という説明になることが多いです。
言語力が低い生徒だと、難易度が高い内容を理解しようとしても、「その事象」を理解するための「言葉」を知らないために、理解することが次第に困難になっていく。
そのような感じがしています。
「入試」という舞台に限定しても、「国語力」の重要性はますます高まってきています。
「国語力」を鍛えるには、「地道な努力」。これしかありません。
まずは「読書」。
新年にあたり、まずは読書習慣を身につけるように心がけていただきたい。
今回の記事を読んで、そのように思いました。
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