書く力
2016/4/11
塾の案内をする際に、習い事を伺うのだが、
英会話に通っているお子さんが多くてびっくりする。
実際、塾に通っていただいている生徒の多くが
英会話にも通っている。
そりゃ、新聞の折込広告であれだけ英会話教室の
チラシがあるはずだ…。
英会話に通っているのだから、
英語については問題ないように思うのだが、
実は意外にテストの点数が取れなかったりする。
英会話教室では「音」としての指導はしているみたいだが、
「書く」ことに対しての指導が不十分な気がする。
前職の時もそうだったのだが、
英会話をやっていた生徒は、
「リスニング」はある程度問題がないのだが、
「筆記」になると途端に弱くなる子がたくさんいた。
「音」ではわかっているのだが、それを書いて表現すると、
スペルが間違っているという感じだ。
これまでの英語教育は「読み」「書き」を中心にやっていた。
その結果、「英語を読めるけれども話せない」という事態になった。
そこで、「話す」「聞く」という技能もプラスした4技能をバランスよく
鍛えることが、英語教育の目標になっている。
そのこと自体は特に否定しないのだが、
今度はあまりにも「会話重視」になっていて、
「書けない」生徒が増えてきている気がする。
いま、英単語や基礎構文を書く練習をさせているのだが、
あまりにもスペルミスを繰り返す子がたくさんいてビックリする。
テストは「書く能力」を中心に問われるので、
このままだと、せっかく英会話で練習してきたのに
テストで点数が取れず、英語が嫌いになるんじゃないか、
と危惧している。
確かに小さい頃から英語をやっておいた方がいいとは思う。
小さい頃から英会話をやっていたおかげで、
英語を得意にする子はいる。
だが一方で、
「小さい頃から英会話をやっているから、英語は問題ない」
と思い込むのも危険だと思う。
少なくとも、その英会話教室が「どのような指導を行っているのか?」
という点についてはきちんと確認したほうがよいと思う。
もし「会話だけでなく、合わせて書く練習もさせています」
という教室であれば、その教室は良い教室だと思う。
逆に「会話のみ」ということであれば、
「書く」練習については、親御さんがサポートしてあげた方がいい。
授業で習ったことを書かせてみるだけでいいので、
ちゃんと「書ける」かは確認した方がいい。