誰が成績を上げるのか?
2023/10/19
塾のメインの仕事
塾のメインの仕事といえば、
「通っていただいている生徒の、成績を上げること」
になると思います。
生徒の実力を高めるために、お金をいただいている。
それが塾の「存在意義」だと思います。
ただ、その一方で、生徒を指導していると、このようなことも思います。
「成績を上げるのは、一体『誰』なのだろう?」
と。
成績を上げるのは「誰」?
テスト結果が出るたびに思います。
「同じように指導しているはずなのに、どうしてこうも結果が違ってくるのだろう…」
私の感覚では、同じように生徒に指導しているつもりです。
ですが、生徒によって結果はバラバラ。
必死に指導したはずの生徒の結果は出ず、逆に最低限しかやっていない生徒の結果が上がる。
このようなことは、ザラにあります。
そして、その度に思うのです。
「成績を上げるのは、一体『誰』なんだろうか」
と。
結局、成績を上げられるのは「生徒自身」でしかないのかな。
そのように思います。
どれだけ「よかれ」と思って周りで語りかけてみても、言われている「本人」が本気でやらなければ、結果は出ない。
そう感じます。
なので、保護者の方が、
「先生に成績を上げてもらえ」
という風に生徒に言っているのを見ると、
「それはちょっと違うのではないのかな…」
という風に、正直思ってしまいます。
「それはちょっと『他力本願』に過ぎるのではないか」
と。
塾の立場として、このようなことを思うのは、塾屋として「失格」なのかもしれません。
ですが、
「他人になんとかしてもらう」
という意識が強すぎると、結局生徒自身が成長しない。
そう感じるので、
「先生に何とかしてもらえ」
という言葉には、どうしても違和感を覚えてしまいます。
塾にできることは?
成績を上げるのは、あくまで「生徒自身」。
では、塾でできることは何なのか。
それは、結局「きっかけ」でしかないのかな。
そう思います。
生徒自身が気づいていないことに気づき、伝えること。
「このようにすればいい」とアドバイスすること。
間違った方向に進んでいる時に、正しい方向を示してあげること。
などなど。
生徒自身が勉強に取り組んでいる中で、生徒が成長していくための「きっかけ」を与える。
それが塾の一番の仕事ではないか。
そう思っています。
逆に言えば、
「全くやる気がない生徒」
を成長させることはほぼ不可能、ということを感じます。
イギリスのことわざに
「馬を水辺に連れていくことはできても、馬に水を飲ませることはできない」
というものがあります。
勉強のやり方、コツを「伝える」ことはできる。
でも、生徒自身にそれを受け入れるだけの「受け入れ体制」が整っていなければ、どれだけ言葉を尽くしても、生徒が変わることはない。
そう思います。
いかに「気づかせる」か
厳しい言い方になりますが、生徒自身に
「変わりたい」
「成長したい」
という意欲がまったくなければ、どのような塾に通っても、結果は変わらないと思います。
なので、我々の仕事は、
「いかに生徒に気づかせるか」
という部分に尽きる。
そう思います。
一度や二度の声がけで生徒が変わるのであれば、こんなに簡単なことはありません。
実際は、何度同じことを言っても、同じ過ちを繰り返す。
そのような日々です。
ですが、無駄に思われた日々の積み重ねの中で、自ら気づき、意識を変え、行動を変えていく生徒が出てきます。
そうした生徒と一人でも多く出会うために、一人でも多くの生徒に「自分の可能性」に気づいてもらうために、自分は日々この仕事をしている。
そう感じています。
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