「いいテスト」とは?
2024/7/9
「いいテスト」とは?
昨日の記事の続きです。
昨日のブログでも少し触れましたが、私が思う「いいテスト」の条件は
1・2年生の場合は
「1教科60点、5教科300点」
3年生の場合は
「1教科50点、5教科250点」
という得点バランスになるテストです。
このくらいの点数であれば、できる子からできない子まで、バランスよく配置される印象です。
また、生徒たちの「真の力量」が一番数値として表れるような気がします。
実際に長野県の公立高校入試を見てみると、だいたい250点くらいを目安に作られているという印象です。
また、知り合いの講師に聞いてみたら、
「だいたい60点を目安にテストを作る」
という風に言っていたので、学校の先生もおそらくこの数値を目安にテストを作っているように思います。
実際に、多くのテストが
1・2年生の場合は
「1教科60点、5教科300点」
3年生の場合は
「1教科50点、5教科250点」
に近い結果となります。
「簡単なテスト」の功罪
では「簡単なテスト」であればどうでしょうか。
「見た目の点数」が高く出るので、生徒も保護者も喜びます。
いい点数を取って喜んでいる生徒の姿を見るのは嬉しいです。
また点数がよければ、生徒が
「自分もやればできる」
と自信を持つことができます。
「前向きな気持ちになれる」
という意味では、「簡単なテスト」というのも効果はあるように思います。
ただその一方で、
「自分の実力を客観視できない」
というおそれもあります。
あるテストで、数学で90点以上取った生徒がいました。
普段は平均点くらい、5~60点くらいが普通の生徒でしたので、生徒も保護者もめちゃくちゃ喜んでいました。
ですが、そのテストの平均点は70点くらい。
そうとう「下駄を履かせた」点数だったように感じました。
なので、
「テスト自体が簡単だったから、油断せずに次に向けて準備しよう」
という話をしていました。
ですが、生徒自身は完全に舞い上がり、こちらの話は右から左へ抜けていく。
「次のテストは厳しいかな…」
と思っていたら、案の定、次のテストでは50点以下に沈みました。
「自信」につながればいいのですが、生徒たちの場合には「過信」になってしまう可能性が高いです。
なので、「簡単なテスト」というのも考えものだと思います。
「難しいテスト」はどうか?
それでは「難しいテスト」であればどうでしょうか。
個人的には、公立中学のテストとしては「難しいテスト」の方が、あまりよくない結果になるような気がしています。
「難しいテスト」を出すことで、「生徒たちの奮起を促す」という狙いがあるのだと思います。
ですが、そうした先生の期待に応えられる生徒は、ほとんどいない気がします。
多くの生徒が
「自信をなくす」
「へこむ」
ことで、勉強への意欲を急速になくしてしまう結果になっているような気がしています。
さらに言えば、近頃は
「難しすぎるテスト」
が増えてきているような気がします。
「少し難易度を上げて」
くらいであればまだわかるのですが、
「今の段階で、これはちょっと厳しすぎるだろう…」
というテストが増えてきているのが、ちょっと気になります。
生徒の「奮起」を促すのが目的、というよりも、講師の「力の誇示」が目的になってしまっているような…。
そのようなテストが増えているような気がしているので、気がかりです。
生徒に課題を与えるのが上手な先生というのは、
「ちょっと頑張れば、生徒ができる」
という、そのギリギリのラインを狙ってくる人だと思います。
ただ最近は、極端に厳しすぎるテストを出して、結果が悪ければ
「生徒たちの努力が足りないから」
と言って突き放す。
そうした対応をされる先生が増えているような気がするのが残念です。
塾屋としてはありがたいが…
難しいテストを出してもらった方が、塾屋としては大変ありがたいです。
点数を見て焦った生徒・保護者が、塾に駆け込んで来てくださいますので。
実際に以前、そのようなことがありました。
なので、塾屋としては「難しすぎるテスト」は大歓迎なのかもしれません。
ですが、生徒たちが必死に努力しているにも関わらず、「結果が出ない」と言って苦しんでいる姿を見ていると、そうも言えなくなります。
「テストを作る」というのはとても大変ですし、難しいことです。
なかなか狙ったような結果に落ち着くテストにはならないことの方が多いと思います。
ですが、難しすぎるテストを出して
「できなかったら、生徒のせい」
というような、投げっぱなしの指導だけはしてほしくないかな。
がんばってテスト勉強をしている生徒たちの姿を見ていると、そう思います。
※猿田塾へのお問い合わせは、こちらから