全国学力・学習状況調査の結果を見て
2021/11/12
定期購読している「塾と教育」の巻頭記事として、「令和3年度全国学力・学習状況調査」の結果が掲載されていました。
長野は28位
その中に、都道府県別順位が載っていたのですが、長野は28位でした。
こうして見てみると、2007年~2016年までは10位台をキープしていました。
ですが、2017年以降は20位台に順位を下げ、今年は過去最低の順位となっています。
2017年に何があったのか?
2017年を境に順位ががくんと下がっています。そこで、「この年に何かあったかな…」ということを考えてみました。
そうしたら、1つ思い当たることが出てきました。それは
「夏休みの期間が長くなった」
ということです。
それまで、長野県の小中学校の夏休みは「2週間」程度でした。
7月の終わりに夏休みが始まり、お盆明けからもう学校に登校。2週間ちょっと、という感じでした。
一方、首都圏の夏休みは、海の日あたりから始まって、8月は1ヶ月まるまる休み。合計40日くらいです。
「長野の子どもたちはかわいそうだな…」なんて思っていました。が、そうした声が生徒からも上がったのか上がらなかったのか。
2017年あたり(私の記憶では2016年)から、長野も夏休みが30日くらいに増え、首都圏と同じくらいにまで休みが増えました。
小学生は夏休みが短い方がいい?
「夏休みが増えて、学校に行く時間が短くなった結果、学力が下がっている」
正確な統計ではないのですが、学力調査の数字だけを見る限り、小学生においては、そうしたことが言えるのではないかと思います。
学校に行かない分、単純に「勉強時間が少なくなった」のではないかと思います。
確かに、横浜の塾で勤めていた時は、「夏期講習」で勉強している小学生が多くいました。
ですが、こちらに帰ってきたら「夏期講習」で勉強する小学生はあまりいません。
「文化の違いだな」くらいで、正直あまり気にはしていませんでした。が、結果としては出てきてしまっているようです。
この結果を見る限り、「小学生の夏休みは短く」した方が、少なくとも学力面ではいいのではないかと思います。
小学生には怒られそうですが…。
コロナの臨時休校の影響
今回の記事には、都道府県別順位と合わせて、「コロナの臨時休校期間と問題の正答率」のグラフも載っていました。
「臨時休校の期間が長ければ長いほど、正答率は下がる」というグラフになると思ったのですが、そうした相関関係は見られず。
逆に算数の正答率を見ると、休校期間が「10~20日」と短いところと、「70~80日」「80~90日」と長いところで、正答率が一番高い、という結果となりました。
良く言えば「休校期間が長くても、学力の低下は見られない」ということが言えます。
一方、うがった見方をすれば「学校、あんまり行かなくてもよくない?」ということが言えます。
ただし、これはあくまでも「全国」の統計です。
「長野」に限って言えば、今年の順位はこれまでで一番低い順位でした。
そう考えると、昨年の「コロナの休校」が影響しているのではないか、ということも言えるのではないかと思います。
小学校の先生、がんばってください!
いずれにしても、長野県においては、「小学校の影響力は、他の都道府県よりも大きい」ということが言えるのではないかと思います。
小学校の先生は、色々大変だと思いますが、これからもがんばっていただきたいです。
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