スマホは「ドラッグ」のようなもの
2022/6/2
最近、こちらの本を読みました。
小中学生を指導していて気になるのが「スマホ」です。
私自身は
「小中学生にスマホを持たせるべきではない」
という考えです。
その科学的根拠のようなものが欲しいな、と思っていたところ、こちらの本に出会いました。
さっそく読んだのですが、予想以上に「デジタル機器」が子どもたちの脳に悪影響を与える、ということに衝撃を受けています。
デジタル機器は「ドラッグ」そのもの
まず最初に本を手に取って、帯を見たのですが、そこにはこう書かれていました。
「デジタル機器は『ドラッグ』そのもの」
この文言を見た時に、ドキッとしました。あまりにも過激な表現ではないか、と。
ですが、一方で思い当たる節があります。
保護者と「スマホ」「ゲーム」についての話になった時、
「あまりにやりすぎるので取り上げたら、殴りかかってきた」
「ゲームばかりやるので取り上げたら、発狂したんじゃないかと思うくらいに暴れた」
などとぼやかれていました。それもたくさんの保護者が。
そうした話を聞いていたので、この表現を見た時に、
「スマホを取り上げられて子どもが暴れるのは、薬物中毒者がドラッグを禁止した時の禁断症状と一緒ではないか」
と思いました。
30年前よりも「バカ」になっている?
またIQについても書かれていました。
それによると、
「1975~2000年までは、IQは年々上昇していたが、2003年に調査してみると、その年の子どものIQは、1970年代の子どもと比べると、3年ほど遅れていた」
という結果が出たそうです。その後の研究でも同じような傾向の調査結果が出ているそうです。
また集中力の面でも影響があり、「デジタル機器」を使用していると「金魚並みの集中力」になってしまうそうです。
子どもの脳に大きな影響が
そして、こうした影響は大人よりも子どもの脳の方に大きな影響を与えるようです。
以前と比べて「発達障害」と診断されている子どもが10倍以上に急増しているそうです。
ですが、「発達障害」と思われていた子どもが、実は「デジタル機器の使い過ぎ」によって似たような症状が起こっている、とも書かれています。
とにかく「デジタル機器」を使うことによって、子どもたちの生活に様々な悪影響が出ている、という内容に、ゾッとする思いがしました。
大人にも当てはまる
こちらの本は主に「子どもにおけるデジタル機器の悪影響」について書かれています。
ですが、これは大人でも当てはまるのではないかと思います。
何より、私自身が「スマホの悪影響」を感じることがあったからです。
以前、仕事が終わった後にスマホをよく見ていました。
授業中はスマホを見る余裕はありません。なので、授業が終わった後は開放感から何気なくスマホを見ていました。
そこでYou Tubeなどを見ていると、特に興味がある訳ではないものをついつい見てしまって、気がつけば時間が経っていた、ということがありました。
一番「まずいな」と思ったのが、「寝る直前までスマホを見ていた」時です。
夜寝られないことを言い訳に、スマホを枕元においていた時がありました。
この時は、寝るのが遅くなるので睡眠時間が短くなるわ、睡眠時間が短いので昼間ダラダラしてしまうわ、そこでダラダラしてしまうので、ついスマホを見てしまうわ、と、完全に「負のスパイラル」に陥っていました。
「これはマズイ…」
ということで、色々対処法を考え、今はそうしたことはほぼなくなりました。
私のような大人でも、あっさりとスマホの誘惑に負けてしまうのですから、まだ抑制力に乏しい子どもであれば、なおさらスマホにハマってしまうのも仕方がないと思います。
スマホを断つと「頭がよくなる」
こちらの本のいいところは、「デジタルデトックス」についての具体的な方法も書かれているところです。
「デジタル機器」によって問題を抱えていた子どもたちが、「1ヶ月」のデジタルデトックスを行うことによって、どのような変化があったのか。
詳細は、ぜひ本を読んで確認していただきたいのですが、ざっくり言えば
「子どもたちが落ち着きを取り戻し、理性的な反応を示すようになった」
ということです。
また、知力の面でもデジタルデトックスを行ったことによって、落ち込んだ学力が改善された、という例がたくさん載っています。
こんなことは塾講師が言ってはいけないのかもしれませんが、
「高いお金を払って塾に通わせるよりも、子どものスマホやゲームを取り上げた方がよっぽど子どもの成績が上がるのではないか」
そんなことを思いました。
この本を読んで、とにかくスマホを始めとする「デジタル機器」は子どもたちにとって「百害あって一利なし」だな、と思いました。
小中学生の子どもがいる保護者の方にはぜひ一度読んでみてほしいです。
「お金があれば、保護者全員に配って回りたい」
そのくらい、いい本だと思っています。
「子どもにスマホを与える」ということについて、真剣に考える機会になると思います。
「管理能力の未発達な小中学生にスマホを持たせるのは、大人が無自覚に子どもにドラッグを与えているようなもの」
これは言い過ぎかもしれません。ですが、この本を読んで、私はそう感じてしまいました。
私の「デジタルデトックス」法
最後に、私の実行している「デジタルデトックス」方法について紹介します。
色々試しましたが、今やっている方法が一番簡単で効果的なので、紹介します。
その方法とは
「職場にスマホをおいて帰る」
です。
私の場合は「塾」にスマホを置いて帰っています。
色々試しましたが、身の回りに置いてしまうと、絶対にスマホの誘惑には勝てないな、ということを痛感しました。
「だったら物理的に使えなくするしかないな」
ということで、塾にスマホを置いて帰るようにしました。
「何か急な連絡が入ったらどうしよう…」
と心配していたのですが、特に不自由はありません。
むしろ寝る前にダラダラと使うことが不可能になったので、睡眠の質が上がり、快適に暮らせるようになったと感じています。
大人でも「スマホ中毒」のようになってしまっている方もいると思います。
スマホの誘惑を断つには「物理的に遮断する」のが一番効果的です。
参考にしていただければと思います。
☆YouTubeチャンネルもやっています
https://www.youtube.com/channel/UCcorE8DZR8FqA_EX2tlHo-A/featured?view_as=subscriber
ぜひご覧ください。