「パターン」で解くな!
2022/8/19
小学生に、図形の問題を解いてもらっていた時のことです。
「周の長さを求めなさい」という問題がありました。
ちょっとひねった問題だったので、間違える子が多かったです。
ですが、気になったのは、その「間違え方」でした。
同じように間違える
というのも、「まったく同じように」間違えていたのです。
「なんでそのような解き方になるんだろう?」
と、最初は意味がわからなかったのですが、生徒に聞いてみたら
「例題通りにやった」
とのこと。
よく見ると、その問題の最初に例題がありました。
例題の意図としては
「図形の周りの長さとは、ここになるんだよ」
ということを示す意味での例題でした。
ですが、生徒たちは、
「例題の解き方をそのままマネれば、解くことができる」
と思って、解いてしまったようでした。
問題の「意図」が見抜けない
この状況を見て、「う~ん…」と考え込んでしまいました。
この図形の問題を解かせたのは、ある程度学力のある生徒でした。
「ある程度学力がある」と思っていた生徒でも、きちんと「問題の意図」を読み取ることができず、「パターン」で解こうとしてしまっている。
「これはどうしたものか…」と思いました。
小中学生を指導していて感じるのは、
「『なぜ?』の追求が甘い」
ということです。
これは学力レベルに関わらず、共通する感想です。
今の生徒たちはとても素直です。
素直なことはいいことだと思います。
ただ一方で、何でもかんでもそのまま「鵜呑み」にしてしまいすぎる、と感じることもあります。
「なぜそのようになるのだろう?」
という点を、いかに考えさせるか。
ただ「答え」を与えるだけだと、子どもたちが「自分で考える」という習慣をなくしてしまう。
そうした部分に、強い危機感を持っています。
「指示待ち人間」にしないためにも
私は「教える」のが嫌いです。
生徒から質問があっても、「考えていないな」と思った時は教えません。
生徒にギリギリまで考えさせます。
生徒にとっては、ある意味「意地悪な」指導者なのかもしれません。
ですが、小さいうちに「自分の頭で考える」ことをしておかないと、大人になってから「自分の頭で考えることができない」人間になってしまいます。
生徒には「指示待ち人間」になってほしくない。
そう思っています。
☆YouTubeチャンネルもやっています
https://www.youtube.com/channel/UCcorE8DZR8FqA_EX2tlHo-A/featured?view_as=subscriber
ぜひご覧ください。