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見守る勇気

2023/12/18

「何をしない」か

ネットの記事で

「大谷翔平の両親が、子どもの前で絶対にやらなかったこと」

というものがありました。

その記事の中に、教育心理学者の先生のこのような言葉がありました。

(昔の親は)何をしてやろうかと考えた。けれどいまの親の愛情は『何をしないか』を考えなければならない

生徒を指導していて感じるのは、

「今の子は、ちょっと手をかけられ過ぎかな」

ということです。

今の子は、小さいうちから色々な習い事を経験しています。

小さいうちから色々な経験をする。それはいいことだと思います。

その一方で、特に小学生の勉強を見ていて思うのは、

「自分の頭で考えて行動する」

ということができない子が多い、ということです。

失敗を恐れるあまり

小さいうちから色々な経験を積むことで、「失敗」するリスクを減らそうとする。

そうした狙いがあると思います。

勉強面でも、

「早いうちから学ばせておけば、後になって苦労しない」

ということで、塾に通って勉強しているのだと思います。

確かに小さいうちから経験しておくことで、失敗の可能性が少なくなると思います。

ただ、それが行き過ぎてしまうと、

「失敗することを、異常に恐れてしまい、自分で考えることをしなくなる」

子になってしまう。

今の子どもたちは、この傾向が強い。

そのように感じています。

うちの塾では、小学生の場合、ある程度基礎学力がしっかりしている生徒に関しては、あえて難しい問題を出します。

難しい問題なので、当然生徒は苦戦します。

そこで

「わかりません」
「教えてください」

と言ってくる。

もしその生徒が、自分なりに考えた様子があれば、教えます。

ですが、ちょっとやっただけで、すぐにあきらめてしまっていたようであれば、あえて突き放します。

「わからなくていいから、もう少し自分で考えてごらん」

生徒は不服そうな顔をしますが、多くの場合、時間をかけて考えさせれば、自分で納得するところまでいきます。

こうして、少しずつ

「自分の頭で考える」

習慣を身につけさせていきます。

「手」ではなく「目」をかける

熱心な保護者の方ほど、子どもに「手」をかけすぎてしまっている。

そのように思います。

小さいうちは、まだそれでいいのかもしれません。

子どもは素直に言うことを聞きます。

ですが、成長していくにつれて、子どもたちは段々と言うことを聞かなくなっていきます。

また、子どもたち自身で判断していかなければならない場面も増えてきます。

そうした時に、

「自分で判断させる」

という経験をさせておかないと、途端に思考停止になってしまうのではないか。

そのように思います。

勉強面でいえば、なんとなく大人から言われたことをこなし、自分の頭で考えて問題を解いてこなかった生徒は、後で必ず伸び悩みます。

「パターン」「必勝法」

みたいなものを知ることばかり追求し、

「自分で試行錯誤して問題解決をする」

という行動が取れないからです。

これでは、なんのために、小さいうちから学ばせてきたのかわかりません。

子どもには、誰しも

「自分の力で成長する」

という力が備わっていると思います。

そして、それを発揮するには、時に失敗を経験する必要もあるように思います。

その時に、子どもたちを信じて、じっと待ってあげることができるか。

「目をかける」という姿勢が、今の親、また大人には求められているような気がしています。

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