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猿田塾

広がる「学力格差」

2024/7/12

「今年の学年は出来が悪い」

最近、保護者の方と面談していると、「ある言葉」を聞きました。

「うちの子の学年は、『学力が低い』と、小学校の頃から言われているんですよね…」

「今年の学年は、出来が悪い」

よく聞く言葉です。

言われた保護者の方々は、我が子の学年がそう言われると心配になると思います。

が、毎年中学生を見ている塾屋の立場からすれば、

「ああ、また言ってるよ…」

という感じで、半ば冷めた感じで見てしまいます。

この

「今年の学年は、出来が悪い」

というのは、テスト結果が悪かった時のある種の「常套句」のようなものです。

実際に、この面談した保護者の方のご兄弟の学年でも、同じようなことを言われていました。

ただ、模試の結果を見てみれば、取り立ててその学年だけ「極端に悪い結果」とはなっていませんでした。

なので、

「きっと学校の先生が、危機感を煽るために言っているのだろうな」

という風に、聞き流すようにしています。

中学のテスト結果を見ると

ですが、その後にこの保護者の方が見せたテスト結果を見たら、

「う~ん…」

と考えてしまいました。

テスト結果が「二極化」していたからです。

例えば、平均点が「300点」のテストの場合、「300点前後」の人数が一番多くなります。

そこから点数が離れるにしたがって、人数が減ります。

平均点を頂点とした「山型」のような点数分布になる。

これが普通でした。

ところが、この中学のテスト結果を見ると、平均点付近(250点くらい)の人数はあまり多くありませんでした。

その代わりに「350点」くらいのゾーンと、「200点」くらいのゾーンに人数が多い得点分布になっていました。

フタコブラクダの「コブ」のように、「点数が高い」ゾーンと、「点数が低い」ゾーンに人数が多くいて、それを足して割ると「平均点」になる。

そのような感じです。

この結果からは、

「学力格差がついている」

ということが言えると思います。

入会面談をしていても

「学力格差が広がっている」

というのは、実は生徒の入会面談をしていても、なんとなく感じています。

以前は、「真ん中くらい」の生徒さんが多かった印象です。

ですが、最近は

「松本三校に行きたい」

という生徒と、

「平均点のはるか下で、勉強が出来ずに困っている」

という生徒

という感じで、二極化してきているような印象を受けます。

実はこれは、生徒の成績に限らず

「保護者の意識」

という点からみても、感じられることです。

「意識の高い」ご家庭は、早い段階から危機感を持っていて、早めになんとかしようとしています。

また、塾側から発信する情報についても、真面目に捉えていただける傾向が強いです。

一方「意識の低い」ご家庭は、「なんとかなるだろう」という考え方が強いように感じられてしまいます。

塾側からの発信に関しても、あまり興味を持たないような反応を示すことが多いです。

「情報感度」の違い

正確に統計を取っているわけではないので、

「学力格差が広がっている」

というのは、

「単なる自分の思い込み」

だと思っています。

というよりも、

「単なる自分の思い込み」

であってほしいと願っている自分がいます。

ですが、「学校のテスト結果」といった客観的な数値を見てしまうと、

「現実に『学力格差』は広がっているのかな…」

と、なんともいえない気持ちになります。

学力格差の要因は様々あれど、私が強く感じるのは

「各家庭の情報感度の違い」

です。

色々と情報を集めて行動されているご家庭と、なんとなく過ごしてしまっているご家庭。

その姿勢の差が、一番「学力格差」につながっている。

そのような気がしています。

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