「古典」の効能
2024/10/7
国語が苦手な生徒の共通点
生徒を指導していて
「この子の『国語』はあやしいな…」
と感じることが、たまにあります。
特に小学生で多いです。
そのような時、私が確認のためにやることは
「音読」
です。
生徒に問題文を読ませてみる。
そうすると、国語が苦手な生徒は、たいてい音読が「下手」です。
・読み方がたどたどしい
・変なところで区切る
・漢字が読めない
・イントネーションが変
などなど。
音読が下手な生徒の国語力は、低いことが多いです。
黙読でも
おそらく音読ができない生徒は、「黙読」をしても、つっかかってしまっているのだろう、と推測されます。
国語が得意な生徒であれば、苦も無くスラスラと読めてしまうところを、国語が苦手な生徒は、つっかかりながら読む。
同じ「読む」ということをさせてみても、差がつくのはこの点にあるのではないか。
最近、そのように思います。
「読み続ける」ことが大事
もし私が
「子どもが小さい時に、やっておいた方がいいことありますか?」
という相談を受けたら、迷わず
「本をたくさん読み聞かせること」
を勧めます。
小さいうちに、いかに「日本語のシャワー」を浴びておくかどうかで、その子の将来の学力が決まる。
そのように思っているからです。
そして、読み聞かせたり、子ども自身に音読をさせたりする場合には、とにかく「続ける」ことが大事だと思います。
何度も繰り返し読み聞かせたり、読んだりした言葉が、大人になってフッと沸き上がってくる。
そんな感じがいいように思います。
また、内容もあまり気にしなくていいのかな、という気がします。
「古典」を読んでみる
むしろ意味がよくわからない「古典」を読み聞かせるといい、という話をよく聞きます。
ノーベル賞を受賞した湯川秀樹博士は、小さい頃に古典を読まされたそうです。
湯川博士いわく
「子供の頃は意味もわからず読んでいたが、それが大人になってからの研究にどこか役立ったような気がする」
という趣旨の言葉を残しています。
長く読み継がれてきた「古典」には、何か日本人の力を開放するような、不思議な力が宿っている。
そのような気がします。
※猿田塾へのお問い合わせは、こちらから