「教えるだけ」の方が、実はラク
2026/2/5
講師も生徒も「ラク」な状態
授業をしていると、ふと感じる瞬間があります。
「教えている方が、正直ラクだな」
と。
講師側は説明をすれば、
「今日は仕事をしたな」
という実感が残ります。
生徒たちからも感謝されます。
一方、生徒にとっても「聞いているだけ」の時間はラクです。
自分で考えなくても、答えや解き方が与えられる。
間違える不安も少なく、頭をフル回転させる必要もありません。
ですが、この
「講師も生徒もラクな状態」
は、必ずしも生徒の成長につながりません。
「生徒が成長する瞬間」は
成績が伸びる生徒に共通しているのは、
「自分の頭で考えている時間」
をしっかり持っていることです。
自分の考え方ややり方があっているのかどうか。
あれこれと試行錯誤をしながら、正解にたどり着く。
このプロセスを経験して初めて、理解は定着していきます。
以前、とある塾の先生がこんな話をされていました。
「実は、講師があれこれ言わずに、生徒が自分で勝手にどんどん進めている状態の方が、成長の度合いは大きいんです」
一見すると、講師が何もしていないように見える状況。
しかし実際は、生徒が主体的に考え、試行錯誤している状態です。
そこには「静かな熱量」があります。
講師の「真の仕事」とは
では、「教えもしない」塾講師の仕事とは、何なのか。
私は、塾講師の本当の仕事は
「気づかせ屋」
であるべきだと思っています。
生徒自身も気づいていない成長を言葉にして伝える。
逆に、見て見ぬふりをしている弱点があれば、指摘する。
努力の方向がズレていれば、軌道修正のヒントを示す。
ただ答えを与えるのではなく、「方向性」を示す。
そのために必要なのは、
「日々の様子の観察」
です。
姿勢、ノートの書き方、ミスの傾向。
何気ない表情や、ふとした言葉にもヒントがあります。
そうした生徒の
「ちょっとした変化」
を見逃さず、生徒にフィードバックする。
それができる人が「優秀な講師」なのではないかと思っています。
手間がかかるが
「教える」だけであれば、実は簡単です。
決められたことを、決められた通りに話せばいい。
でも、それは気をつけないと
「一方的に与えるだけ」
になってしまい、生徒の成長につながらないような気がします。
生徒自身に「考えさせる」「気づかせる」ことは、手間も時間もかかります。
それでも、生徒の真の成長を願うのであれば、「教えたい」という気持ちをぐっとおさえて講師が一歩引き、生徒を信じてじっと見守る。
そうした姿勢が重要なのだと思います。
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