追い風と向かい風
2022/1/18
冬期講習が終わったので、趣味のランニングを再開しました。
冬のランニングは、寒いし風も冷たいし、走る前はとてもつらいです。
「今日は休もうかな…」と思うこともしばしばです。
ですが「習慣の力」なのか、ランニングの時間になると走っている自分がいます。
そして、走り終わった後は爽快な気分になります。これだからランニングは止められない。そう思います。
冬は北風が厳しい
安曇野は自然が豊かです。そうした自然豊かなところを走っていると、自然の雄大さや厳しさというものを何となく感じることができます。
そして、さえぎるものが少ないので、風向きにはとても敏感になります。
夏は南風、冬は北風。「風向きによって気温も変わるんだな」なんてことを思いながら走っています。
向かい風の時は淡々と
向かい風に向かって走るのはきついです。いつもよりも力がいります。
いつもよりも力を入れて走っているはずなのに、タイムは上がりません。
若い頃は、風向き関係なく、風に逆らうようにして、とにかく力いっぱい向かっていっていました。
今思えば、「自分の力」を過信していたように思います。
今はそんなことはありません。「自然に逆らっても無駄」という、いい意味でのあきらめの気持ちがあります。
向かい風の時は逆らわず、むしろ力を抜いて、風の吹くままにさせておく。
ただ、どれだけ歩みが遅くとも、一定のリズムで着実に進むようにする。
自然に逆らわず、かといって、手を抜くこともせず。環境に応じて、自分の力を淡々と発揮することに意識を向ける。
そのような心境で走っています。
追い風の時は身を任せつつ
走る向きが変わると、それまで向かい風だった風向きが「追い風」に変わります。
追い風になるとおもしろいもので、それまで感じていた「風」が、まったく感じられなくなります。
「あれ、風やんだのかな?」と思うくらいです。
その代わり、それまでの重い足取りがウソのように、ぐんぐんスピードがあがります。
ランニング経験が浅い頃は、「なぜ速く走れたり、遅く走れたりすることがあるのだろう」と思っていました。
ですが、何度も走っていると、「ああ、これは追い風の力で速くなっているだけだな」ということがわかるようになりました。
追い風の時は、それほど力を入れなくてもスピードが出ます。自分の実力以上のものが出るので、快適です。
ただ、あくまでもそれは「追い風」の力を借りただけのことです。
それを「本当の実力」と勘違いしない。
そのことが大事だと思いながら走っています。
好況よし、不況さらによし
松下幸之助の言葉に「好況よし、不況さらによし」という言葉があります。
景気がいい時は、大した努力をしなくとも、物が売れる。
ただ、気をつけないと「景気がいいから」売れていただけなのに、「自分の実力がついたから」と勘違いをしてしまう。
一方、不況になると、ものが売れなくなる。
普通は不況よりも好況の方がいいと思う。
ただ、不況の時は、ものを売るために必死に努力をするようになる。
また、不況の時は、本当に必要なものしか売れなくなるので、「本物」が残りやすい。本当に実力があるものだけが生き残る。
そのように「本物」を見極める、という意味では「不況もよい」。
そうした意味だと思います。
風が厳しい中を走っていると、いつもこの松下幸之助の言葉が浮かんできます。
自分は好況に踊らされていないか。不況でも生き残れるだけの実力がついているのだろうか。
そんなことを思いながら、今日も走っていました。
☆YouTubeチャンネルもやっています
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ぜひご覧ください。