ただ覚えない。「考える」
2023/3/30
この時期、4月から中学生になる小学6年生の復習をすることが多いです。
算数の中でも、多くの子が苦手にするのが
「割合」「速さ」
です。
ここをどれだけ理解した状態で中学に上がるかで、中学の数学や理科の伸びは決まる…。
そう思っています。
公式は「覚えて」いるが…
そういった訳で「割合」「速さ」の復習をしているのですが、ある程度学力のある子は「公式」は覚えられています。
なので、
「公式に数字をあてはめるだけ」
の問題は解けます。
問題はその先。
「問題文を読んで、求められていることを把握し、公式を使う」
こういった問題になると、途端に解けなくなります。
「ある程度学力のある生徒」に共通しているのは
「『パターンにはめられる問題』は解けるが、『自分で考える問題』になると解けない」
という点です。
「覚えなさい」ということを覚えるだけで止まってしまっていて、
「なぜ、そのようになるのか?」
という部分まで考えられていないから、このようになるのだと思います。
「覚えるだけ」だとどうなるのか?
例えば「速さ」の問題で「道のり」を求めるとする。
「道のり=速さ✕時間」
公式の計算方法については知っている。
だけど、
「なぜその計算をしたら、その答えが出るのか」
というところまで考えている子は、ほとんどいません。
「速さ」というのは、時速でいえば
「1時間にどれだけ進めるか」
というものを表している。
だから、その「速さ」に対して、「かかった時間」をかけ算してあげれば、進んだ「道のり」が出る。
ここまで理解した上で、公式を覚えてほしいのですが、そうした子はいません。
「速さに時間をかければ、道のりが出る」
という「浅い理解」までで、止まってしまっています。
なので、
「時速60kmで30分進んだ時の道のりは?」
というような問題に対して
「60✕30=1800」
という、おかしな結果になっても、まったく気にならない、というようになってしまうのだと思います。
「なぜそうするのか?」を考える
ある程度学力のある子には、
「なぜそのような計算をするのか?」
「どうしてその計算をしたら、その答えが出る、と言っていいのか?」
というような、「一歩踏み込んだ」ところまでを考えるようにしてほしいです。
ただ単に「公式」だけを覚えて解くのは、つまらないし、すぐに忘れます。
「なぜそうするのか?」
という本質を捉えようとする姿勢。
そうした考え方ができる子が、中学の、特に数学や理科の実力を伸ばすことができる。
そう思います。
このように「本質的に考えられる」子に会うことはほとんどありません。
ですが、このように物事を深く考えられる子が、このあたりでいえば「深志」に進学できるだけの素質をもっているのかな、と思います。
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