「作文」からわかること
2024/3/13
「作文」が密かなブーム
最近、自分の中で「作文」が密かなブームになっています。
きっかけはある生徒。
その生徒は、「国語」に課題がありました。
「極端に苦手」というわけではなかったのですが、他の教科と比べて、イマイチ成績が伸びない。
そのような生徒でした。
「国語」を伸ばすのは、時間もかかりますし、難しいです。
なので、私は
「他の教科で得点を稼ぎ、国語はある程度『守り』に徹する」
という指導方針を立てました。
この生徒、最終的には「国語」が一番安定する結果となりました。
特に模試の成績が安定しました。
私は一切何もしていないので、「本人が頑張った成果」だと思います。
で、その生徒がどのような勉強をしていたのか。
色々聞いたのですが、特に変わったことはしていない印象でした。
ただ、この生徒は生徒会の役員をしていました。
そのため「作文を書く」ことが、他の子と比べて多かった。
加えて、その作文の添削を学校の先生がしていたようですが結構厳しかったようです。
毎回緊張感を持って書いていたようでした。
「これか!」
と思いました。
おそらく「作文」を書き、その添削を受けることによって、国語の力が伸びたのではないか。
そこで、さっそく1・2年生の「国語」で伸び悩んでいる生徒に作文を書かせるようにしています。
作文から見えること
「国語」を伸ばすために始めた作文ですが、当初考えていたよりも、「色々なことがわかるな」という印象を受けています。
例えば、ある生徒。
がんばっているのに、努力と成績が比例していない。
数学を解く時に「パターンで速く解く」ことばかりを気にしてしまい、
「なぜそうなるのか?」
という、本質的な理解をしようとしない点が課題の生徒でした。
その生徒に作文を書かせてみたら、
「自分の意見・考え」
がほとんどない作文ができあがりました。
資料に書いてある内容を、ただ言い換えてまとめているだけ。
「なるほど。この生徒は『書かれていること』を言い換えるだけで、『自分で考える』ということができないんだな」
ということがわかりました。
また、ある生徒は
「設問の意図とはぜんぜん違う」
内容を書いているのに、自己評価では「○」となっていました。
「ああ、この生徒は、設問の意図が全然つかめないんだな」
ということがわかりました。
その一方で、「書くのが苦手」という寡黙な生徒に書かせてみたら、
「稚拙な文ではあっても、内容はいいことを書いている」
ということもあり、
「意外にしっかりとした意見を持っているんだな」
ということにも気づきました。
作文を書かせてみると、今まで見えなかった生徒の「知らなかった面」が見える気がしています。
今後も継続的に作文をやっていこうと思っています。
添削するのが大変ですが…。
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