「学力格差」が止まらない
2025/3/3
低すぎる中1のテスト結果
3学期期末テストの結果が返ってきました。
特に気になったのは
「中1の平均点の低さ」
です。
中1の定期テストの平均点は、これまではだいたい
「300点」前後
になることが多かったです。
ですが、今回、安曇野市の複数の中学で
「250点」くらい
の結果となっています。
これは、「中3の総合テスト並」の平均点です。
総合テストは難しいので、平均点が下がる。それはわかります。
ですが、今回の中1のテストは、そこまで難しくなかったと思っています。
全部を解いた訳ではないですが、実際にある学校の社会の問題を解いてみました。
「この内容で、あの平均点になるのか…」
という印象でした。
私の感覚では「平均点60点くらい」になりそうな、「標準的な」難易度だと感じました。
聞かれていることは、ごくごく一般的。
「学校のワーク」をやり込んでおけば、十分に点数が取れる問題だと思います。
そのテストで、平均点が50点もいかない…。
正直、衝撃を受けました。
「学力の低い」学年
これまでも、1・2年生のテストで、平均点が低くなることはありました。
ただ、その場合は、総合テストの場合と同じように
「問題の難易度が高かったから」
という理由でした。
ですが、最近は、
「この難易度で、この平均点なの?」
ということが増えてきています。
保護者様と面談していると、
「うちの子の学年は『学力が低い学年』と言われる」
という話をされることがありました。
今までは、たまたまテスト結果が悪かったことを受けて、
「学校の先生が、生徒や保護者に危機感を持たせるために言っている」
くらいの認識でいました。
ですが、ここ数年の状況を見ていると、本当に
「学力の低い学年」
が増えている印象を受けています。
「努力不足」が標準化
なぜこのような状況になってしまっているのか。明確な原因は不明です。
ですが、思い当たる節はあります。
それは
「小学校の宿題が『自主学習』になった」
ということです。
学習指導要領の変更により、現在の小中学校の宿題は
「自主学習」
となっています。
これまでのように、画一的に、全員一律で同じことをさせるのではなく、
「自分の興味があること」
を中心に、提出したい生徒だけが提出すればいい。
そのような形になっています。
「生徒の自主性を伸ばす」
ということが、その主目的だと思うのですが、その結果どうなったか。
「勉強をやらない生徒が増殖中」
という事態になっています。
「宿題」という強制力がなくなった結果、
「定期的に勉強をする」
という生徒が減り続けている気がします。
先程例に挙げた、社会のテストを受けた生徒に、
「このテスト、そんなに難しく感じないんだけど」
「ワークをきちんと解いていれば、十分解けると思うんだけど」
という話をしたところ、
「自分の周りでは、ほとんど『ワークを解いた』という人がいなかった」
と言っていました。
ちなみにこの生徒は、80点以上取っていて、
「自分はきちんとワークを解いて準備したから、点数が取れた」
と言っていました。
小学生の学力も両極端
このところ、小学生の問い合わせが増えています。
小学生を見ていても、「両極端」の学力の生徒が増えています。
「できるな」と感じられる生徒は、しっかりと基礎基本が身についています。
「この状態であれば、中学でも十分やっていけるな」
という感触が得られます。
その一方で「う~ん…」と感じる生徒。
こうした生徒は、かなりまずい状況であることが多いです。
最近よく試すのが、
「分数の通分計算」
「九九」
です。
「算数が苦手」といって塾に来る生徒に対して、ある質問をします。
「分数の通分計算」を習った生徒(小5・6年)には
「1/2+1/3」
という計算をさせます。
これができない。
期待通り?ではないですが
「2/5」
という計算をします。
まだ通分計算を習っていない生徒には
「九九」
を聞きます。
6~8の段を言わせてみますが、ほぼ例外なく間違えます。
「ろくはしじゅうに」
「しちしにじゅういち」
「はちろくしじゅうに」
こういった間違えが多いです。
「分数の通分計算」も「九九」も
「反復練習」
によって身につけるべき内容です。
昔であれば、「宿題」という強制力が働いていました。
なので、渋々ながらもやることで、計算力を身につけられていました。
ですが、今はその「強制力」がない。
その結果、「学力が低い生徒」が年々増産されている。
そのような印象を受けています。
「親の意識」で差がつく
今の学習指導要領が続く以上、今後もこの状況は続きます。
親御さんの中には
「学校がなんとかしろ」
と思っている方がいるかもしれません。
ですが、学校では
「学習指導要領でそうするように」
なっている以上、それに従うしかありません。
また、面談の様子を見ていても、学力に問題がある生徒の保護者は、厳しい言い方になりますが
「どこか呑気」
という風に感じられます。
さきほどのような通分計算の結果を見せてみても
「まずい!」
という表情をする保護者の場合、まだ希望が持てます。
その一方で、
「あ~、そうですか…」
という反応をする保護者も、中にはいます。
こうした場合、状況を改善していくのは、正直かなり難しいです。
子どもの学力を守るのは、最終的には
「親の意識」
にかかっている。
そう感じています。
「経済力で学歴に差がつく」
ということは、よく言われています。
実際にそう感じます。
ただ、今は、それに加えて
「親の意識の差でも、学力に差がつく」
というように感じています。
これから春休みに入ります。
少し時間に余裕ができるので、一度お子様の「学力」について、向き合ってみてほしい。
そう思います。
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