「価格」について考える
2026/4/29
今年度から、授業料を値上げしました。
ここ数年、ずっと悩み続けてきたことですが、今回ようやく踏み切る決断をしました。
そもそも私が塾を立ち上げた理由の一つが、
「そこまで高い授業料が本当に必要なのか」
という疑問でした。
以前は個別指導塾に勤務していましたが、講習費だけで数十万円かかるケースもありました。
その現実に対して、
「本当にそれだけの価値があるのか」
と強く感じたことを覚えています。
だからこそ、自分で塾を始める際には
「できるだけ授業料を抑える」
ということを一つの理念として掲げてきました。
そのため、今回の値上げは、正直なところ、かなり心苦しい決断でした。
消費者の立場で考えれば、安い方がいいに決まっています。
同じ内容であれば、少しでも安い方を選ぶのは当然のことです。
しかし、経営者の立場に立つと、「安すぎる」というのは別の問題を生みます。
まず、経営が安定しません。
無理な価格設定は、長く続けることを難しくします。
また、価格はそのまま「価値の認識」にもつながります。
あまりに安いと、「その程度の価値」と見られてしまう側面もあります。
以前、HPの問い合わせから
「入試問題の解き方を教えてほしい」
という問い合わせをいただいたことがあります。
その依頼には対応しませんでした。
理由は単純で、「月謝をいただいている生徒を優先すべき」だと考えたからです。
芸能人の方が「タダでネタをやってほしい」と言われて困惑する、という話を見たことがありますが、まさに同じ感覚です。
価値を提供する以上、それに対する対価をいただくのは当然のことだと思います。
「価格」については、稲盛和夫氏の「値決めは経営」という言葉が非常に印象に残っています。
価格を決めることは、単なる数字の設定ではなく、その事業の在り方そのものを決める行為です。
安すぎてもいけない、高すぎてもいけない。
その中で「適正価格」を見つけることが、経営者としての重要な役割だと感じています。
現代の日本では、「安ければいい」という考えが広く浸透しています。
しかし、本来は「値段=価値」であり、そのバランスをどう捉えるかが重要です。
今回の値上げも、その価値とのバランスを見直した結果です。
これからも、価格に見合う価値を提供し続けることを前提に、より良い指導を追求していきたいと考えています。
※猿田塾へのお問い合わせはこちらから