5期生のみんなへ
2021/3/31
今年度も今日で終わり。
それは5期生とのお別れを意味します。
全員無事に高校に送り出すことができましたが、
今年の受験は、正直過去5年間で一番
「キツかった」受験でした。
まずは「コロナ禍」がありました。
新年度早々塾を休講にしなければならず、
出だしからいきなりつまづきました。
入試の出題範囲も制限されました。
これまでにないことが続出し、
「どうすればいいんだろう…」
と悩むことが多かったです。
次に「思うように伸ばせなかった」
ことが挙げられます。
うちの塾はどちらかと言えば、
「前半では結果が出なくても基礎を固め、
夏期講習で鍛えまくり、後半で勝負」
という戦略でやっています。
ですが、今年は出だしの遅れ、
そして夏期講習の縮小により、
そうした戦略を取れませんでした。
夏期講習が始まる段階で
「今年はかなり厳しい受験になるな…」
と覚悟を決めていましたが、
予想通りになりました。
特に後半はかなり厳しい状況が続きました。
「理想」と「現実」との狭間で、
どのように折り合いをつけていくのか。
今年はこの点で一番苦労しました。
5期生の生徒は、これまでの中で
中1から通ってくれた生徒が多く、
長い間見ることが出来ました。
その分、思い入れも強かったように思います。
「何とかしたい」
そうした気持ちが強い、その一方で
「何ともならない」
こうした現実に何度も突き返されました。
受験生としての始まりが遅かった分、
いつもであれば12月の時点で
だいたい受験する高校が固まるのですが、
今年は年が明けても定まらない生徒が多く、
ギリギリまで悩みました。
思い入れが強いと、判断を誤る可能性が
高まります。
希望は抱きつつ、一方で進路については
冷静に判断しなければならない。
そう心がけながら、時に厳しいことも言いながら、
進めていました。
悶々とした悩みを抱えながらの指導で
苦しいこともありました。
一方で生徒たちの成長を間近に
感じられることの多かった期間でも
ありました。
「入ったばかりの時は全く出来なかったけど、
こんな難しい問題も解けるようになったんだ」
「『このクソガキ!』と思ったこともあったけど、
人間的に随分と成長したなぁ」
学習面での成長もありましたが、
人間的に大きく成長した姿を見せてくれた。
5期生の生徒はそのことを一番
感じさせてくれる代だったように思います。
「コロナ禍」という困難が、生徒たちを
人間的に成長させてくれた。
そのように思います。
あれこれと悩みつつ、
最終的には納得できる形で受験校も決まり、
最後は自信を持って送り出すことが出来ました。
そして無事に全員合格。
合格発表の日は、毎年朝からソワソワしますが、
今年は特に緊張しました。
最初に電話がかかってきた時、
「もしもし、さるたじゅくですけれども」
という言葉を噛んでしまって、
「あぁ、自分は緊張しているんだなぁ」
と妙に納得したことを思い出します。
3年間、色々と悩まされた代でしたが、
今振り返ると、すべてがいい思い出です。
最後に、5期生のみんなへ。
高校合格おめでとう。
皆さんは、3年間よく頑張りました。
特にこの1年、普段の年と比べると
様々な制限がありました。
そうした厳しい中でも自分自身を見失わず、
努力を継続することができたことは、
今後の人生を生きる上での貴重な経験として
これからの支えになることと思います。
高校は「ゴール」ではありません。
「スタート」です。
ある程度のレールが敷かれていた中学までの
義務教育と異なり、
これから先は、自分で考え、決断していくことが
増えていくことになるでしょう。
その時には、
「自分の人生は、自分で決める」
という決断力を持ってほしい。
他人に委ねてしまう方が簡単なこともある。
だけど、一度だけの人生。
自分の力で、未来を切り開いていってほしい。
そう思っています。
そして、「感謝」の気持ちを忘れずに。
高校合格も自分の力だけで成し遂げた
ものではありません。
お世話になった学校の先生。
いつも近くで支えてくれた
ご両親を始めとする多くの方々。
そうした人達の支えがあって、
今、皆さんは高校へ進学できるのだと
思います。
そのことを忘れずに
高校でも頑張ってほしい。
ありがとう。5期生のみんな。
皆さんと出会い、共に学んだ3年間は
私の人生の中で、宝物のような時間でした。
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