国語も文法が大事
2021/11/9
国語のテストをチェックしていると、「文法がわかっていない子が多いな」という印象を受けます。
テスト対策としての文法
国語は5教科の中で、一番対策が難しい教科です。
他の教科は、勉強時間に比例して実力が上がっていく印象です。
ですが、国語の場合は違います。
頑張って勉強している割に点数が取れない生徒がいる。
その一方で、あまり勉強しなくても点数が取れてしまう生徒がいる。
こうしたことが一番起きるのが「国語」という教科の特徴です。
言い換えると、「努力の成果が出にくい教科」というのが国語の特徴といえると思います。
ただ、その中でも「漢字」「文法」については、反復練習によって、安定的に点数が取れる部分、と言えます。
なので、国語が苦手な生徒は、まず「文法」に力を入れるといいと思います。
読解する上での文法
では、国語の文法は「テストで点数を取るため」だけに学ぶのか、というと、そうではありません。
文章を読む上でも「文法を理解出来ているかどうか?」で読みやすさはだいぶ違ってくると思います。
個人的に、特に文法で大事だと感じているのは、「主語・述語・目的語」の区別、それから「助動詞」です。
主語・述語・目的語の役割
主語、述語、目的語。これらは文の大事な要素となります。なので、ここがきちんとわかるようになると、その文で言いたいことが何となく理解できるようになります。
また、この部分が見抜けるようになると、「文の要約」をする時にまとめやすくなります。
文の要約が出来ない生徒は、大事な部分がわからないので、「どこをまとめればいいのかがわからない」となってしまいます。
一方文法がわかってくると、まず「主語」「述語」「目的語」を探します。そこが文の重要ポイントになるので、まずその要素を抜き出します。
あとは 「主語」「述語」「目的語」 にくっついている修飾語の中で大事そうなものを抜き出すことで、うまく要約することができます。
「主語」「述語」「目的語」 というのは、文の「骨格」のようなものです。そこに「修飾語」という肉付けがされている。そのようなイメージを持っていただくといいかな、と思います。
助動詞の役割
次に「助動詞」です。助動詞にはそれぞれの「はたらき」があります。それを覚えておくと、文章の意味がわかりやすくなります。
例えば、テストにも出やすい助動詞として「れる・られる」というのがあります。
「れる・られる」のはたらきは「受け身、自発、可能、尊敬」です。
語尾が同じ「れる・られる」という形であっても助動詞のはたらきを覚えておくと、意味がわかりやすくなります。
例えば
①あの先生は生徒から好かれる
②私は朝早く起きられる
という文があったとします。
①の文は「受け身」の意味になります。
②の文は「可能」の意味になります。
「受け身」「可能」という、それぞれの助動詞のはたらきを知っておけば、「この文はこのようなことが言いたいんだな」ということがつかみやすくなります。
英語の文法とのリンク
また、国語の文法を知っておくと、英語の文法も理解しやすくなります。
助動詞で出てきた「受け身」ですが、英語表現でも「受け身」は出てきます。
日本語でも普段はあまり意識しない表現なので、文法が理解できていないと、英語の文法の説明を聞いても「ふ~ん…」と流されてしまいます。
また、英語の場合は日本語よりも「主語・述語(動詞)・目的語」がわかりやすい配置となっています。
なので、国語の文法が理解できるようになると、英語の文法も理解しやすくなり、相乗効果が生まれます。
国語の文法にも力を入れよう
英語の文法はみんな一生懸命勉強します。ですが、それに比べると国語の文法にはあまり力を入れていない生徒が多い気がします。
確かに英語の文法の方が配点や重要度が高い印象があります。
ですが、国語の文法も、地味ですが、「しっかり学んでおくと文章理解に役立つ」、というのが自分がこれまで学んできた中での印象です。
国語の文法にも力を入れて取り組むようにしましょう。
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