「繰り返し」のタイミング
2022/2/8
今週から3学期期末テストが始まる学校が出てきます。
1・2年生は最後の追い込みにがんばっています。
うちの塾では、テスト勉強として「学校のワークを3回繰り返す」ことを目標にしています。
なので、テスト前になると、ワークや学校で配られたプリントを繰り返し解いている姿が目につきます。
アドバイス通りに実行できていて、素晴らしいな、と思います。
その一方で、たまに「う~ん…」というやりかたをしている生徒がいます。
ただ「繰り返す」だけでは効果がない
一番「まずいな」と思う繰り返し方は、「ただ回数を重ねているだけ」というやり方です。
「ワークを繰り返し解く」という一番の目的は「前に間違えた問題を、解けるようにしていく」点にあります。
以前から何度も述べてきていますが、
「勉強とは、『できなかった』ことを『できる』ようにしていくこと」
これに尽きます。
同じ問題を繰り返すことで、前に間違えたところができるようになっていく。
それによって、自分の力がついていることを実感できる。これが「繰り返し学習」の一番の目的になります。
この部分を理解せず、ただ「繰り返す」ことが目的になっている生徒が多いです。
答え合わせをする時に、○✕をつけただけで終わり。
「自分がどこを間違えたのか?」
「どのように解けばよかったのか?」
を確認しない。
これでは、何回繰り返しても、「できない」ところが「できる」ようにはなりません。
勉強で一番実力が伸びるのは、「答え合わせをしながら、自分が間違えたところを確認している時」だと言われています。
何となく答え合わせをしている生徒は、この「一番伸びるタイミング」を逃してしまっています。とてももったいないことです。
「自分の間違えを確認してから、くり返し問題を解く」
この姿勢を意識してほしいです。
間隔が短すぎるのも、効果がない
また「連続して問題を繰り返している」生徒がたまにいます。これもあまり効果はないかな、という気がします。
というのも、連続して解いてしまうと、「ある程度答えを覚えている状態」で問題を解くことになってしまうからです。
これだと「答えを覚えていたから」問題が解けたのか、「解き方を理解していたから解けた」のかが、わからなくなってしまいます。
1・2年生の時にはテストで点数が取れていたのに、3年になって他の生徒よりも急激に点数を下げてしまう子がいます。
こうした生徒に多いのが、「連続して繰り返し問題を解いている」生徒です。
1・2年のうちは、問題がそれほど難しくなく、範囲も限定されています。
そのため「ワークに出てくる問題の答え」を覚えておけば、ある程度の点数が取れてしまいます。
ですが、3年生になると、ワークと同じような問題が出てくる機会が減ります。そうなると、ただ答えを「覚えている」だけでは太刀打ちできなくなってしまいます。
その結果、点数を大幅に下げてしまうことが起きてしまいます。
繰り返し解くことで身につけるべきなのは、問題の「答え」ではなく、「解き方」です。
どのようにして答えを導くか。その過程を身につけることが大事です。
それを確認するには、「1回問題を解いたら、ある程度期間を空ける」ことが必要です。
問題を解いて、解説を確認したら、その日はそれ以上問題を解かない方がいいです。
ちょっと間隔を置いて「そろそろ忘れてきたかな」という、忘れかけた頃に復習すると、学習効果が高いように思います。
このあたりは、個人差があるので、各自で練習しながらつかんでいってほしいです。
自分の場合はだいたい2週間~1ヶ月くらい空けると、ちょうどよかったかな、と思います。
忘れかけた頃なので、すっかり忘れてしまった後よりも早く思い出すことができます。そのため、復習がスムーズに進んでいた記憶があります。
「忘れかけた頃に復習する」ことを意識しながら、問題を繰り返してほしいと思います。
自分なりに考える
素直にアドバイスを聞いて実行することは大事です。
ですが、それだけでとどまってしまっている子が多いな、という気もします。
繰り返し練習する目的の中には、同じことを繰り返す中で、「自分なりの工夫」を生み出してほしい、という気持ちが含まれています。
ただ「言われたからやっています」という姿勢だけでは伸びません。
アドバイスを聞きながら「どのようにしてやれば、効果が上がるのか」というのを自分なりに考えられる。
成績を伸ばしていけるのは、こうした「工夫のできる」生徒です。
自分で工夫しながらつかんだコツは、一生使える「財産」となります。
勉強を通して、こうした「財産」を身につけていってほしい。そう思います。
☆YouTubeチャンネルもやっています
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ぜひご覧ください。