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我が塾の逆転ストーリー③

2022/11/11

これまで色々な生徒の進路指導をしてきました。

その中には

「これは厳しいな…」

と思う状態から、合格を果たした生徒がいます。

特に印象に残っている3名の生徒がいます。そのお話しをしていきたいと思います。

(前回までのお話)

「蟻ヶ崎に合格したAくんの話」

「県ヶ丘に合格したBさんの話」

最後は、バタバタしながらも、松本深志に合格した、Cくんのお話しをしようと思います。

松本深志に合格したCくん

Cくんは、中3の夏にやって来ました。

うちの塾では、夏期講習以降の3年生は、お断りしています。

なので、ギリギリのタイミングでした。

Cくんも、前回のBさんと同様「数学」と「理科」が苦手でした。

「数学と理科を強化し、深志に合格させる」

これがミッションでした。

そんなにあわてなくても…

確かに数学と理科が苦手な生徒でした。

ですが、指導してみると、

「そこまで苦手かな…」

という感じの生徒でした。

「最低限、ここまでは理解しておいてほしいな」

というところは、だいたい理解できていました。

難しい問題に関しても、ある程度説明すれば理解することができました。

また、彼の場合も、Bさんと同様に「英・国・社」でしっかりとした点数を取ることができていました。

なので、

「数学と理科でチョンボをやらかさないように、しっかりと守って来るようにできれば、十分合格する」

という感覚でいました。

ですが、彼の周囲のレベルが高かった。

周囲のレベルが高かったため、その人達と比べると、相対的に自分が「できない」という風に思えてしまう。

「全体」として見れば十分に実力があるのに、「周囲」のレベルが高いため、いまいち自分に自信が持てない。

なので、数学や理科をどうしても後回しにしてしまう。

結果、成績が上がらない。

このように、「負のスパイラル」にハマってしまっていたのが、状況を難しくしていました。

怪しい雲行き

それでも、

「何とか深志を受験できそうだ」

というレベルにまでは来ました。

彼には追い風も吹いていました。

この年、深志の定員が増えたのです。

「去年までの人数だったらキツかったかもしれないけど、定員増えたから、少しはラクになるかな」

そう思っていました。

何とかいけそうだから、あとは「信学会模試」の結果を見て判断しよう。

そのくらいの感覚でいました。

ですが、直前に状況が変わります。

まず、学校の最後の総合テスト。

数学はだいぶよくなってきましたが、理科の結果がかなり悪かった。

1月のなが模試でも、理科で足を引っ張っていたので、直前になって「理科」に対する不安が高まってきました。

次に、倍率。

定員が増えたことで、競争が激化し、この年は県ヶ丘や蟻ヶ崎よりも深志の倍率の方が高くなってしまいました。

「例年よりも、競争が激しくなっちゃったな…」

と、若干の不安を覚えました。

それでも、私としては

「まあいけるだろう」

と思っていました。

「暗示」をかける

ただ、Cくん本人は不安でいっぱい。

どんなに

「大丈夫だ!」

「自信持ってやれ!」

と言っても、オロオロ。

「これだと埒が明かない」

ということで、1つ「暗示」をかけました。

ここでも出てくるのが「ミラクルロード」です。

だいぶ前から解いていたのですが、こちらの想定よりも遅れ気味でした。

それでも、入試までには「3回」は繰り返せそうだったので、そこで彼に言いました。

「ミラクルロードは『3回』繰り返さないと、威力を発揮しない」

「『3回』やり切れば必ず上がるから、入試までに、とにかく終わらせろ」

そう言って、ミラクルロードを解かせました。

とにかく「わらにもすがりたい」という状況のCくんだったので、直前期、必死にミラクルロードを進めていました。

そして、入試直前にきっちり「3回」、解き切ってみせました。

信学会模試も「C判定」ではありましたが、順位で見たら、後ろに90人くらいいました。

「ミラクルロードもやり切ったし、模試の結果も悪くなかったから、大丈夫」

と言い含め、ようやく無事に本番までたどり着くことができました。

合格発表

合格発表当日。

Cくんも心配ではありましたが、実は他にもっと心配な生徒が何名かいました。

なので、どちらかというと、そちらの生徒の方に気を取られていました。

順調に合格の電話が鳴り響く中、心配している生徒からなかなか連絡が来ない。

「大丈夫かな…」

そう不安に思っていると、電話が鳴りました。

Cくんからでした。

「深志、合格しました!」

もちろん嬉しかったです。

が、心の中では

「でしょうね。」

という思いの方が強く、「順当に合格してくれた」という気持ちでした。

一方、Cくんは大興奮。

「先生のおかげです!」
「ありがとうございます!!」

いや、めっちゃ感謝してくれるのは、私としても大変嬉しいんだが、まだ他に気になる子がいるから、そろそろ…。

そんなことは当然言い出せず、彼の興奮が収まるまで、ソワソワしながらしばらく電話で話していました(その後、心配していた生徒からも、無事合格の連絡がありました)。

口は災いの元

後で、あらためて直接合格報告に来てくれたCくん。

合格発表の時の様子を、詳細に話してくれました。

「番号があった時は、嬉しくて泣いてしまいました!」

あ~、そうか。よかったな~。

でも君は「十分受かる実力」があったんだよ。

だから「そこまで喜ぶこと」じゃないんだよな…。

そう思っていたので、ついつい

「いや~、俺としては、君の合格よりも、『仁』の緒方洪庵先生が死んじゃった時の方が泣けたよ~」

と、余計な一言を言ってしまいました。

この時、「アマゾンプライム」でドラマ「仁」が見られました。

入試の息抜きで見て、すっかりハマっていたのですが、それをついつい言ってしまいました。

私としては

「それだけ、君を信頼していたんだよ」

ということを伝えたかったのですが、

「それ、ひどいじゃないですか!!」

と、半分本気で怒られてしまいました。

ごめんね。でも、俺は本当に受かると思ってたんだよ。

で、実際に受かったから許してね。

合格の要因

Cくんは内申は「ギリギリ」という感じだったので、まさに「本番の出来次第」という状況でした。

それでも、先に挙げたように「英・国・社」で安定した成績を残していました。

直前になって「数学」も崩れなくなっていたので、とにかく「理科」でチョンボをしない。

これが勝負の分かれ目となりました。

結果は「76点」だったので、十分な点数だったと思います。

「やっぱりミラクルロードは効くわ」

という思い。そして

「信じる者は救われる」

これをあらためて思いました。

ただ、結局のところ

「英語・国語・社会」で点数が稼げる

という土台がしっかりしていたからこそ、「数学と理科で守り切る」という戦略が取れました。

そういう意味では、元々十分に合格する素養があったのだと思います。

そう思っていたので、Cくんには

「英語の塾の先生のおかげだから、しっかり御礼をするんだよ」

という話をしました。

Cくんの場合、個人的には「逆転」という感じではなかったです。

ただ、周りの人からはそう言われたようなので、「印象深かった」ということも含めて「逆転ストーリー」とさせていただきました。

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