このくらいの量は、覚えてよ…
2023/2/27
先日行われた、3学期期末テストの結果が返ってきています。
全体的に点数は「下がっている」子が多いです。
年度末のテストは、内容的に難しくなることが多いので、点数自体が低くなるのは、「まあ仕方ないかな」と思います。
問題は「間違え方」です。
「練習したのに、できていない」
部分があると、それは大きな問題です。
今回のテストをチェックしてみると、「英語」で気になる部分がありました。
「覚えた」はずなのに…
それは英語の「熟語」の問題で間違えている生徒が多かった、ということです。
英語の「熟語」はテストの頻出箇所と言っていいと思います。
なので、塾では、各単元の確認をする時に「単語」「文法」とあわせて覚えてもらっています。
練習する際には
「こういう熟語はテストで狙われるから、きちんと覚えておくように」
と何度も念を押しています。
また、テストが近くなってきたら「確認テスト」を使って、問題を解きながら、覚えた熟語が「使える」ようになっているかを確認しています。
私の中では
「これだけ確認しておけば、テストで出ても、答えられるだろう」
と思って、生徒を送り出しています。
ですが、テスト本番になるとできていない。
「いったい、どこまで確認すればいいのか…」
と途方に暮れます。
「使える形」にまでなっていない
理由を考えましたが、結局「熟語」そのものは「何となく」知っているのですが、「文として使える」段階にまで、身についていないのだろうと思います。
最初にチェックする時は、「熟語の部分」だけやります。
「文」として使われているところまでは確認していません。
また「確認テスト」の場合も、熟語は「穴埋め」問題で確認することが多いです。
なので、ある程度覚えていたら、「勘」で答えられるのだと思います。
たまに「英作文」の形で問題を解いてもらいますが、その時はおそらく
「『熟語』が使われているから、このような表現になる」
ということが、きちんと理解できていないのだと思います。
「言われたから覚える」という姿勢が強すぎるのが問題点かな、と思います。
「最終形」を意識する
これは受験生にも当てはまります。
受験生の場合は、さらに踏み込んで、熟語が使われている「文」そのものを、そのまま覚えるようにしています。
範囲を区切ってチェックしている時は、だいたいみんな覚えてきます。
ですが、少し間隔を空けて、忘れた頃にチェックし直すと、すっかり抜けてしまっています。
過去問の文法問題で、熟語の問題を解かせてみると、あれだけ覚えた熟語の問題で、バンバン間違えます。
「何のために覚えさせたのか…」
そうした間違えを見つける度に、生徒に指摘しながら、むなしくなります。
熟語は「覚えろ」と言われたから覚えるためのものではありません。
「長文」でよく出てくるので、それを理解するために覚える必要があります。
また「英作文」を書く時に、熟語を覚えているかいないかで、書ける幅がまったく変わってきます。
そうした「最終形」を意識して、もう少し「熟語」というものを覚えていってほしいと思います。
こんなにしつこく「熟語を覚えろ」と言うのは、理由があります。
中学では、覚える熟語の量は、せいぜい100個くらいです。
ですが、これが高校に入ると一気に増えます。
我々の頃ですら、「1000個覚えろ」と言われました。
英語の語彙量が増えている今なら、もっと覚える必要があると思います。
中学の「100個」程度を覚えられないようで、高校の「1000個」が覚えられるのか。
そうした思いがあるので、
「100個くらいは、中学のうちに完璧に覚えなさいよ」
そう思っています。
「やる気」があれば、覚えられる
私も高校時代、
「1000個も覚えられるわけないだろう…」
と思っていました。
ですが、テストや模試で問題を解いて、解けない理由を分析すると、結局
「熟語」をきちんと覚えられていない
という結論になってしまいました。
そこで、「熟語」の部分だけ覚えようとするのですが、それだと問題が解けない。
高校の先生に
「文をまるごと覚えなさい」
と言われて
「マジかよ…」
と思ったのですが、結局は、言われたとおりに「文」として覚えた方が覚えられるし、最終的には速い。
そう感じる様になりました。
なので、生徒たちにも同じ様に指導している訳ですが、この思い、なかなか通じません。
「量が多い」と思うかもしれませんが、特に中学生の場合、たかが「100個」です。
若者の脳力をもってすれば、やる気があれば、このくらい覚えられます。
「もう少し必死になって覚えてほしいな」
と、今回のテストを分析して、思いました。
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