中学入学前に英語の確認を!
2023/3/28
4月から中学1年生になる生徒の入塾が増えています。
この「新中1」の生徒には、まず最初に必ず「英語」をチェックしています。
今年の新中学1年生は
「小学校でしか英語はやっていない」
という生徒が多いです。
そういった生徒が、現時点でどのくらい理解できているのか。
基本的なところから確認していますが、「予想通り」というか、はっきり言えば
「中学の英語に向けて、何も身についていない」
状態の生徒がほとんどです。
小中のギャップが大きい
写真は、安曇野市の中学で使われている英語の教科書「New Horizon」のUnit1の最初のパートの内容です。
下の方を見ていただくと
「小学校の英語」
という欄があります。
「この欄の英語は、小学校で既に習った」
ことになっている単語です。
ですが、ここに載っている単語の意味がわかっている子はほとんどいません。
もちろん書くこともできません。
また、単語の上には「Key Sentence」ということで、このパートで出てくる「基本文」が載っています。
「be動詞」と「一般動詞」を使った文が載っています。
「be動詞と一般動詞を使う文については、小学校で習った」
ことになっています。
ですが、実際に確認してみると、「be動詞」と「一般動詞」の区別がついている子はほとんどいません。
というより、そもそも
「be動詞」
の意味がわかっていません。
なので、たとえば
「『私は〇〇です』を英語で言うと、どうなるかわかる?」
という初歩的なことを聞いても、「?」となる子がほとんどです。
この状態の「新中1」に、教科書の内容に沿って進めようとしても、まず理解できません。
「理想と現実の差が大きい」というのが、新中1の英語を取り巻く状況です。
自分の身は、自分で守る
中学校の先生方も、おそらくこうした状況を知っています。
なので、1学期のうちは、かなりゆっくりと、文法や単語を確認しながら進めていっている印象です。
ですが、その「ゆっくりペース」にも限界があります。
いつまでも「ゆっくりペース」でやっていたら、教科書の内容が最後まで終わらないからです。
そのため、「急に進みが速くなる」タイミングが、どこかで必ずやってきます。
早い学校だと1学期後半の6月頃、遅くとも夏休み明け、2学期くらいからはどんどんと先に進み始めます。
先に進めば進むほど、文法は複雑に、覚える単語は多くなっていきます。
なので、1学期中にある程度「学校の授業についていける状態」にしておかないと、もはや立て直すことが難しくなってしまいます。
そうならないためにも
「1学期中に基本的な単語、文法を理解し、覚えておく」
ことが重要です。
そして、そのためには「自分で先取りして覚える」意識が必要です。
「小学校の単語」となっている部分の単語を、とにかく先行して覚えてしまう。
それだけで、だいぶ違うと思います。
こうした対応は、中学ではやってくれません。
自分自身で何とかするしかありません。
ちょっとかわいそうな気もしますが、それが今の中1の英語を取り巻く現実だと思います。
今からやれば十分間に合う
ちょっと厳しいことばかり書きましたが、今からしっかりと準備していけば、「まだまだ間に合う」というのも事実です。
「覚える量が多い」のでちょっと大変ですが、それでも今からやれば何とかなります。
4月からは新しい環境になるので、まず環境に慣れるまでが大変だと思いますが、同時に
「英語の準備」
は意識して行っていってほしい。
そう思います。
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