「ミスをなくすにはどうしたらいいですか?」
2023/6/2
テスト後の振り返りにて
猿田塾では、テストが終わると、必ず「振り返り」をしてもらいます。
その時によく出てくるのが、
「『ミス』をしてしまった」
という表現です。
そして、その後に
「ミスをなくすには、どうしたらいいですか?」
という質問がきます。
今回は、『ミス』について、考えてみたいと思います。
塾講師からの回答
まず、質問に対する答えとしては
「ミスをしたのと同じ場面を作り出して、自分で修正する」
となります。
ちょっとわかりにくいので、具体例を挙げます。
例えば、一次方程式の計算。
「6x=3」
という問題があったとします。
この時、「x=2」と答える生徒が、非常に多いですが、正解は「x=1/2」です。
このような問題を、時間を空けて、もう一度解いてみる。
その時に、
「xの前の数字(6)が、右辺の数字(3)よりも大きいから、答えは分数になる」
ということを、自分で気をつけて、答えを導き出す。
このように、
「前回自分がどこで間違えたのか」
という点を自分で考え、
「どのように解くのが正しいのか」
という点に自分で気づいて、答えを導き出す。
こうした一連の思考過程があって、初めて「ミス」というものはなくせます。
なぜ「繰り返せ」と言うのか?
私に限らず、多くの塾講師(指導者)は
「同じ問題を、繰り返し解く」
ように指導します。
それは、
「同じ問題を繰り返し解くことによって、以前してしまった『ミス』について、自分自身で気づいて修正しやすくするため」
というのが理由の1つです。
「自分は、前回こういうミスをしてしまったので、次回解く時には気をつける」
こうした意識の元、実際に問題を解いてみて、自分で気づいて直す。
これができて、初めて「ミスをなくす」ことができます。
こうした基本的な計算問題を間違えた時、ほとんどの生徒が「ミスをした」というだけで、終わらせてしまいます。
その結果、数ヶ月経った後、同じような問題を解いて、同じように間違えます。
「なぜそのような間違えをしたのか?」
「どのように考えればよかったのか?」
「同じ間違えをしないために、どうすればいいか?」
ここを、「自分の頭で考える」ということをしない限り、「ミス」はいつまで経ってもなくなりません。
「自分で考える」ことが重要
生徒の
「ミスをなくすにはどうすればいいですか?」
という質問の裏には、
「何か特別な改善方法があるのでは?」
というような期待感のようなものが透けて見えます。
ですが、実際にそのような特別な方法などありません。
むしろ
「自分のミスの改善を、他人になんとかしてもらおう」
という、他力頼みの姿勢では、いつまで経っても「ミス」は絶対になくなりません。
・「ミス」を「ミス」のままで終わらせない。「間違え」と正面から受け止める。
・「どのようにすればよかったのかを、自分で考える」
・「数日後、同じ問題を解いて、以前やったような間違えをしないように、気をつけながら解く」
こうした地道な取り組みを続ける以外に、ミスをなくすことはできない。
そう思います。
少なくとも自分は、そのようにして、1つ1つミスを潰してきました。
「ミスをなくしたい」
と本気で考えている人は、まず「ミスを正面から受け止め、自分の頭で考える」ところから始めてほしいと思います。
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