宿題で「どこ」を見ているか
2023/6/9
猿田塾では毎回宿題を出します。
そして、次の授業の時にチェックしています。
宿題をチェックしていると、生徒の個性が見えてきます。
「見やすい」生徒と「見にくい」生徒
同じ宿題を出していても、チェックしていて
「わかりやすいな」
と思う生徒もいれば、
「わかりにくい…」
と感じる生徒もいます。
「わかりやすい」生徒の特徴は
・字が「見やすい」
・「ページ」「問題番号」がしっかり記入されている
・ノートのどこに宿題をやったかが、きちんと把握できている
です。
逆に「わかりにくい」生徒の特徴は
・字が「見にくい」
・ページや番号が書いてない
・どこに宿題をやったかが、自分で把握できていない
です。
字の見やすさ
まず「字の見やすさ」についてです。
もちろん字が丁寧な生徒は、宿題のチェックもしやすいです。
ですが、字が汚い生徒でも、見やすいことがあります。
ポイントは「余白」と「字の大きさ」です。
字が汚い生徒でも、大きく、余白をもって書かれているノートは見やすいです。
逆に丁寧に書かれていても、字が小さく、細々と書かれていると、チェックするのに苦労します。
なので、「大きく」「余白を持って」書かれているノートは、字のきれい、汚いに関わらず、チェックしやすいです。
「ページ」「問題番号」
次に、「ページ」「問題番号」が書かれているかどうか、です。
きちんと書いてある宿題は「どこからどこまでが今回の宿題だったのか」が、一目でわかります。
なので、こちらも「間違えたところ」に意識を集中して確認することができます。
ですが、「ページ」「問題番号」が書かれていないと、
「どこからが宿題の範囲なのか?」
を確認するところから始めます。
そこで労力を取られてしまうので、肝心の中身のチェックがおろそかになります。
「どこに宿題をやったのか?」
最後に「どこに宿題をやってあるのかどうかが、把握できているかどうか」があります。
「見やすい」生徒は、こちらが呼びかければ、パッと該当のページを開いて見せてくれます。
逆に「見にくい」生徒は、「え~っと…」と言って、なかなか見つけることが出来ません。
「ありました!」と言って見せてくれたところが、宿題とはぜんぜん違う内容だった、ということもあります。
自分でやったはずなのに、「どこにやったのか?」がきちんと把握できていない。
そんな調子なので、当然宿題の効果も低いです。
「見せ方」で分かれる
私が宿題でチェックしているのは、「宿題の内容」よりも、実はその「見せ方」の方だったりします。
「見やすい」生徒は、相手(私)のことを考えて、チェックしやすいように工夫してくれている感じがします。
「見にくい」生徒は、とにかく「自分が最低限やった」ということだけに注力していて、確認するこちらのことは、何も考えていないような気がします。
「相手の立場になって考える」
これは、大人になってからも重要な視点だと思います。
宿題を見ていると、そうした部分がきちんと備わっているのか、そうでないのかが見えるような気がします。
そして、だいたい予想がつくかもしれませんが、
「宿題が見やすい」生徒の学力は高め
で、
「宿題が見にくい」生徒の学力は低め
です。
学力が高い生徒の方が、「相手の立場に立って考えられる」子が多い気がします。
「すごいな」と思った生徒
最近入った生徒で、「すごいな」と思った生徒がいます。
その生徒は、こちらが
「宿題を見せて」
と言うと、すべての宿題の該当ページを開いて、積み重ねて提出してくれます。
こちらがいちいち開く必要もなく、ただ上からチェックしていけばいい状態にしてから渡してくれます。
今までそうした生徒はいなかったので、
「これはすごいな」
と感心しています。
ちなみに、その生徒の学力は高いです。しかも「小学生」です。
たかが宿題。されど宿題。
ちょっとしたところに、その人の本質的な部分が見え隠れするのだと思います。
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