令和5年度長野県公立高校入試の平均点について
2023/6/15
昨日、長野県教育委員会のHPにて、令和5年度の公立高校入試の平均点が発表になりました。
今日はその結果について、解説しようと思います。
昨年よりも点数アップ
まず今年の平均点は、以下の通りです。
国語55.7点(47.8)+7.9
社会56.9点(52.5)+4.4
数学51.1点(46.5)+4.6
理科54.3点(39.0)+15.3
英語45.0点(51.3)△6.3
合計263.0点(237.1)+25.9
英語以外は、昨年よりも点数が上がっています。
特に昨年の平均点が30点台だった「理科」は、大きく点数が上がり、他の教科とほぼ同じくらいに戻りました。
昨年の入試は、どの教科も難しく、かなり平均点が低かったです。
なので、「今年はそこまで難しくならないかな」と思っていました。
そうした昨年の入試と比べれば、今年の入試問題は解きやすかったのではないかと思います。
ただ、これはあくまでも「昨年と比べた」結果です。
「合計263.0点」という結果は、過去10年で見ても、3番目に低い点数になっています。
そう考えると、昨年に引き続き、入試の難易度は「やや高め」と言っていいのかな、と思います。
そして、おそらく来年の入試もこの傾向は続くのではないか。そう予想します。
「英語」がカギ
今年の入試で、唯一平均点が下がったのが「英語」です。
5教科の中でも、一番低い平均点となりました。
なので、今年の入試は「英語」の出来具合が合否を左右したのではないか。
そう思っています。
英語は、「点差が最もつきやすい教科」と言えます。
しっかりと実力がついている生徒は、ある程度難しい問題が出ても、それほど大きく点数を下げません。
逆に、中途半端な実力でお茶を濁してきた生徒は、中3になると、大幅に点数を下げます。
「定期テスト80点以上」
これが、英語の実力をはかる、一つの目安になるかな、と思います。
また、「事前準備による個人差」が最も感じられるのが、この英語です。
英語の塾に通わせるなど、早い時期から英語の準備をしていた生徒は、入試でも安定した成績を残しているように感じます。
身も蓋もない言い方をしてしまえば、「英語にお金をかけてもらった生徒ほど、いい結果になる傾向がある」というのが、「英語」の特徴だと思います。
それでも、去年くらいまでの難易度の問題であれば、
「中学から独学で頑張っても、まだなんとかなるかな」
という感じがしました。
ただ、今年のような難易度の入試が今後も続くとなると、
「『中学から独学で準備する』だと、ちょっと厳しいかな…」
という気が、個人的にはしています。
だからと言って
「じゃあ塾に通え」
と言いたい訳ではありません。
「中学から準備」だと間に合わないので、少し早めに、「小学5年」の、小学校の英語のテストが始まるタイミングで、準備を始めていく必要があるのかな、と思います。
小学校で習う程度の英語力では、はっきり言って高校入試にまったく役に立ちません。
なので、各ご家庭でプラスして、練習をしていく必要があります。
具体的には、教科書に出てくる「英単語」「基本文」を「覚える」。
それを小5の段階からコツコツと積み重ねていけば、独学でも十分入試に太刀打ちできると思います。
中1からコツコツと
毎年入試問題を解いているのですが、今年に関しては、だいたい予想通りの結果になり、「予想が当たった」と言っていいいのかな、と思います。
※平均点予想について書いた記事はこちら
そのような、毎年入試問題を解いている私からのアドバイスですが、何と言ってもこれです。
「中1から、コツコツと勉強をやれ!」
毎年同じことを言っている気がしますが、問題を解いていて、毎年そう感じるので、仕方ありません。
長野県の入試を、一言で言えば
「正々堂々」
という感じがします。
どの教科も、中1から中3まで習った内容を、バランスよく、出題しています。
まだ、難易度についても、
「飛び抜けて難しい問題がある」
という感じではなく、むしろ
「難易度は標準的だが、いかに本質から考えて答えにたどりつくか」
という部分が問われているように感じます。
要するに
「小手先のテクニックでどうこうしようとしても、どうにもならない」
ということです。
「地道に努力をした生徒が勝つ」
これが、長野県の公立高校入試の特徴です。
なので、これから受験を迎える皆さんは、今からでも、「コツコツと」勉強を積み重ねて言ってほしいと思います。
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