方程式の文章題の「コツ」
2023/9/29
中学数学の「つまづき」ポイント
安曇野市の中1生は、現在
「一次方程式の文章題」
をやっている学校が多いです。
この「一次方程式の文章題」ですが、ここでつまづく生徒が多いです。
数学が苦手な生徒はもちろんのこと、ある程度数学に自信があった生徒も、ここでつまづきます。
一番の理由は
「文章を読んで、自分で式を立てることができない」
からです。
では、どのような点に注意して「一次方程式の文章題」を解けばいいか。
その「コツ」についてお話しようと思います。
「文字の意味」を考える
例えば、教科書の例題に、このような問題があります。
「2000円で、ケーキ4個と150円のジュースを1本買うと、おつりが450円でした。
ケーキ1個の値段はいくらですか。」
(啓林館・数学1より)
この問題を式にすると、「ケーキ1個の値段をx円」として、
2000ー4xー150=450
という式が作れます。
ここでポイントとなるのが「4x」です。
この「4x」が何を表しているのか?
この問題の場合、「4x」は「ケーキ4個の値段」を表しています。
ここをきちんと考えることが重要です。
「文字で表したものが、何を意味しているのか」
この部分をしっかりと考えずに、なんとなく流れで問題を解いている子が非常に多いです。
そのため、問題が複雑になってくると解けなくなっていきます。
自分の立てた式の「意味」を理解する
例えば、この問題です。
「クラスの会費を集めるのに、1人180円ずつ集めると800円足りず、1人210円ずつ集めると250円余る。
クラスの人数は何人ですか」
(マイクリア・数学1より)
この問題の場合、「足りない」「余る」という言葉から
180x-800=210x+250
という式を立てる生徒が多いです。
正しくは
180x+800=210x-250
という式にならなければなりません。
ここで、
「180x+800」
「210x-250」
という、それぞれの式が、「何を表しているのか」という点を、きちんと意識できているかどうか、が重要です。
この問題の場合、「クラスの会費の合計金額」というのが、あらかじめ決められており、
「180円ずつ集めると、(合計金額より)800円足りない」
「210円ずつ集めると、(合計金額より)250円余る」
ということになります。
そのため、「クラスの会費の合計金額」を表すように
「180x+800」
「210x-250」
という式を立てる必要があります。
「文字を使って自分で作った式が、何を表しているのか」
という部分をしっかりと意識しないと、このようなちょっと複雑な言い回しの問題は解けません。
式の意味を常に「考える」
中学2年生になると、「連立方程式」の文章題も出てきますが、ポイントは同じです。
「文字を使った式が、何を表しているのか」
この点を、常に考えながら式を作る。
これが方程式の文章題を解く「コツ」になります。
文章の文字だけを見て、ただ「なんとなく」式を立てているだけでは、定期テストは乗り切れても、中3の総合テストでは太刀打ちできません。
中1の今の段階から、ただなんとなく問題を解くだけでなく、
「自分が立てた式の意味」
まで考える。
そのようなクセをつけていってほしいと思います。
※猿田塾へのお問い合わせは、こちらから