「プリント学習」の罪
2023/10/13
「ノート」を使わない小学生
小学生を指導していると、
「ノートを使わない」
子が多いことに驚きます。
例えば漢字の練習。
我々世代ですと、
「ノートに繰り返し練習する」
というのが、鉄板の練習法であったかと思います。
ですが今は、あまりそうした練習をすることが少ないようです。
学校からプリントやドリルが配られ、そこに「直接記入する」。
そうした練習をしているケースが多いように感じられます。
ですが、これだとなかなか漢字を覚えられないように思います。
暗記には「反復」が大事
小学生は、「基礎学力」を身につけることが重要です。
「基礎学力」とは、「漢字」「計算」です。
これらは「繰り返し練習する」ことで習得することができます。
生徒を指導していて気になるのが、全体的に「反復する量が足りない」ということです。
今は、多くの優れた教材があります。
そのため、様々な教材に触れることができます。
それはそれでいいことなのかもしれません。
ですが、次から次へと新しいものに飛びついてしまうあまりに
「同じ教材を繰り返し練習する」
ということをやり抜く力が落ちているような気がしています。
プリントやドリルに書き込んでしまえば、それでもうそのプリントやドリルは使えなくなります。
それで、そこの内容が全て身につけばいいのですが、そんなことはありません。
同じことを繰り返し練習して、初めて身につけることができる。
そのためには、1つの問題集を、「ノート」を使って繰り返し練習する必要があります。
ノートを使えない生徒の特徴
「プリント」ばかり解いている生徒には、「ノート」を使って練習している生徒と違って、いくつかの「弱点」があるように感じられます。
1つは「正確に書き写せない」ということです。
「穴を埋める」ことに慣れ切っているので、
「与えられたものに対して答える」
ことはできるのですが、
「自分で考えて、正確に書き写す」
という力が弱いように感じられます。
2つ目は、「ミスが多い」ということです。
数学などでよくあるのですが、テストの問題用紙に書かれている計算問題を解く。
問題用紙には、きちんと計算した答えが出せている。
ただ、それを解答用紙に書き写す時に、間違えて書いてしまう。
こうしたミスをすることが多いように思います。
あくまで感覚的なものですが、ノートを使うのが上手な生徒の方が学力が高い。
そう感じています。
小学校低学年のうちに「ノート」を使う習慣を
今は小学校でも教える内容が多いため、なかなか
「ノートを使って勉強する」
という指導にまで、手を回すことが出来ていないような気がしています。
基礎学力を固めるには、
「1つの問題集を、繰り返し練習する」
ことが一番です。
そのためには、「ノートを使って練習する」ということが欠かせません。
こうした習慣は、できるだけ小さい時に身につけておきたいです。
大きくなってから指導しても、なかなか身につかない、というのが現状です。
小学生、しかもできれば低学年のうちから「ノート」を使って勉強する。
そのような学習習慣を身につけていただきたいと思います。
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