「算数文章題が解けない子どもたち」
2024/1/31
「算数の文章題」
最近、こちらの本を読んでいます。
「算数の文章題が解けない」
という相談は、小学生で塾を検討している方の、1・2を争う悩みごとです。
ただ、一口に「文章題が苦手」と言っても、その裏側に潜んでいる原因は、それぞれ異なります。
「どのような原因があるのだろうか」
その点を細かく分析された本がこちらになります。
まだ途中までしか読んでいないのですが、大変参考になっています。
小3・4年の文章題が解けない小5
本の中では、具体的な検証結果が掲載されています。
その中で、気になったのが
「小5の生徒の半数近くが解けない、小3・4年の文章題」
というものです。
①「えりさんは山道を5時間10分歩きました。山を登るのに2時間50分かかりりました。山を下るのに、何時間何分かかりますか?」
②「1枚の画用紙から、カードが8枚作れます。45枚のカードを作るのに、画用紙は何枚いりますか?」
この2問については、半数近くの小5生が間違えたそうです。
「確かにそのくらい間違えそうだな」
という内容の問題です。
「時間の単位」がわからない
①に関しては、
「時間の単位の概念が、きちんと身についていない」
ため、解けない子が多いようです。
典型的な間違え方としては
「510-250=260 答え:2時間60分(3時間)」
「5時間10分-2時間50分=3時間40分」
というのが挙げられます。
時間は「60進法」で表されるのですが、そのことがわからず、「10進法」の感覚で計算してしまう。
あるいは「時間の繰り下がり計算」ができず、「単に大きい方から小さい方を引く」という計算をする。
解けなかった生徒は、このような計算をしていたようです。
「あまり」について考えられない
②については、「あまり」が出てきた時に、その「あまり」について、どのように考えればいいかがわからない、という子が多かったようです。
典型的な間違え方としては
「45÷8=5…5 答え:5枚」
「45×8=360 答え:360枚」
といったものが挙げられます。
どちらも「計算自体」はあっているのですが、問題文の条件に沿った解答ができていない。
「割り切れる」ような、きっちりとした数字が出てこない場合に、問題文で聞かれている内容に合わせた答えを、理解して出せない子が多いのだと思います。
すでに「大きな差」が
読んでいて、
「確かに算数が苦手な生徒は、このような答えを書きそうだ」
という風に思いました。
ちなみに、うちの塾に来ている小4の生徒に聞いてみたら、2問ともあっさりと答えを出していました。
理由を聞いても、きちんと答えられていました。
小学生の段階で、「すでに大きな差がついている」ということを実感しました。
上記①②の問題は、
「算数がきちんと身についているか」
というのを判別するための試金石となるような問題だと思います。
特に小5以上のお子様がいらっしゃる場合には、一度お試しいただければと思います。
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