それは「勉強」とは言えません
2016/10/11
生徒の自習を見ていて、気づいたことがあります。
それは「漢字練習」をする生徒が異常に多いことです。
「みんな漢字に自信がないのかな」
と思ってやらせていたのですが、
ある程度書ける子もひたすら漢字練習をしていたので、
さすがにこれは…、と思って聞いてみました。
「そんなに漢字練習ばかりしなくても大丈夫じゃないかな」
「でも、漢字練習の方が楽なんです」
「?」
「だって頭使わなくていいから」
他の子も、おそらく同じ理由で漢字練習を
繰り返していたのだと思います。
ですが、これは厳しい言い方をすれば「勉強」とは言えません。
「作業」です。
よく「長い時間頑張って机に向かっているみたいなのですが…」
というご相談を受けることがあります。
「頑張って勉強している割には、思うように結果が伸びない」
というお子様の、原因の1つがこれです。
一口に「勉強」と言っても、細かく分けると
色々な状態があります。
・教科書や参考書を読んでいる状態
・問題を解いている状態
・暗記のために、練習している状態
等々、細かく分ければ、もっと色々な状態があります。
ですが、勉強をしていて一番実力がつく状態とは、
「自分の頭を使って考える」ことができている状態です。
ですが、「自分の頭を使う」のはとても疲れます。
なので、それを避けるために「作業」のような勉強をしてしまうのです。
「作業」は頭をそんなに使わなくていいので、
ただ機械的に手を動かしていればいいので、
頭を使って考えるよりも楽にできます。
ずっと頭を使い続けるのは難しいので、
飽きてきたり、疲れてきたら、少し「作業」の時間を挟みながら、
勉強を継続するのはいいと思います。
ですが、「作業」がメインになってしまうのは
本末転倒です。
これではせっかく頑張って「勉強」しているのに、
成果が上がらず、やる気を失ってしまいます。
普段から伝えてきたつもりだったのですが、まだまだ甘かったです。
「作業」は勉強とは違うということを、理解してもらう
必要があると思いました。