勉強、好きですか?
2017/6/9
ある塾のチラシを目にしました。
キャッチフレーズは
「勉強を 好きになる日が 来るなんて」。
それを見て、「すごいな~。うらやましいな~」
と思いました。
私は勉強することを「好きだ」と思ったことは
正直ありません。
小さい頃は
勉強は「やらなければならないもの」だったので、
嫌々ですがやっていたような気がします。
もし「好きなことだけしていてもよい」というのであれば、
おそらくゲームやマンガに熱中していたと思います。
ただそれをやらなかったのは、
何となくですが、
「好きなことだけやっていて生きていくことは
できないだろうな…」
と感じていたからです。
「たとえ嫌なことでも、生きていく上ではやらなければならない」
「好きなことだけやって生きていけるほど、人生は甘くない」
親や周りの大人から話を聞かされていました。
じゃあ自分はどうやって生きていけばいいのだろう、と考えた時に
運動はダメ、絵を描くのは下手、顔は…、
と色々考えて、
まぁ自分は勉強してそっちで生きていくしかないな、
と思って勉強していました。
子供だって、中学生くらいになれば何となく
「好きなことだけやって生きてはいけないな…」
ということに気づいていると思います。
だから、僕は子供には思っていることを
そのまま伝えるように心掛けています。
「子供は勉強するのが仕事」
「勉強したくないなら、高校は義務教育じゃないから働けばいい」
「勉強は嫌なことだと思うけど、嫌なことでも
やらなくちゃいけないのが大人」
勉強が好きな人というのはいると思います。
でもそれは自然と大学の教授になってしまえるような、
本当にごく一部の人のような気がします。
大部分の人は、勉強はできれば避けたいことなのでは
ないでしょうか。
だから、そうした本音を隠し
「とりあえず、『好きにさせる』と謳っておけばいいだろう」
という安易な考えを誇張して宣伝するというのは
どうしても好きになれません。
子供にウソをついているみたいで。
自分の考えが正しいとは思いません。
単に実力がないから子供に「勉強が好き」と思わせられない
のかもしれません。
ただ、自分では無理だ、と思っていながら
「勉強を好きになれ!」と子供に言うことは
やはりできません。
自分は、子供には正直でありたいと思っています。