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くもんの良し悪し

2018/4/19

塾に来ている生徒で、
以前「くもん」に通っていた、
という子が結構います。
個人的には「くもん」の指導方針は
結構好きです。
徹底した「反復練習」によって、
基礎的な学力を身につけさせる。
今の子供達は、
地味な「反復練習」が足りないと
感じているので、
くもんで鍛えられているのは
いいことだと思っていました。
しかし、最近くもんから来た子を見ていると
「?」と思うことが結構あります。
確かに「計算」は早いのですが、
「機械的に解いている」というか、
「なぜそうなるのか?」という、
本質的な部分を考えずに
ただ「できている」だけのような
印象を受けています。
なので、「一見すると複雑な」計算問題で、
ちょっと工夫すれば計算しやすくなるような
問題を解かせると、
複雑なままで解いていき、
ミスをして間違えることがあります。
自分の頭で「なぜだろう?」と
考える力がものすごく弱い
印象を受けます。
また、とにかく「先に進める」ことを
重視するあまり、
「その学年でしっかりと
 身に付けておくべきこと」
が意外に身についていなかったりします。
例えば、小学生の子で、
くもんでどこまで習ったか聞いてみたら
「因数分解」までやった、との答えでした。
「因数分解」は、中3で習う内容です。
確かに「簡単な」計算問題は
問題なかったのですが、
円の面積を出す問題を解かせたら、
式はあっているのに、
小数の掛け算がきちんとできていなくて、
間違えまくる、というケースがありました。
自分の感覚なのですが、
くもんで育った子は「AI」みたいな
印象を受けます。
「こうやりなさい」という指示を与えれば
きちんと作動するが、
「自分で考えて対応しなさい」と言うと、
途端に思考停止に陥ってしまう。
「基礎」を鍛えるのは重要ですが、
そればかりに固執するあまりに、
子供の発想を奪っているのかもしれないな、
と思いました。
進め方も「マニュアル通り」というか、
とにかくできたらドンドン進めてしまって、
その子が「本当に身についているか?」
をしっかりと確認していない様な印象を
受けています。
「なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?」
という本もあるくらいなので、
「くもん」は有効な学習法ではあると思います。
しかし、「くもん」だけに期待しすぎるのは
少し危ないような感じもしています。
「くもん」で身につけた土台を元にして
「なぜ?」と考えさせる、
子供の知的好奇心を刺激するような
働きかけも同時に必要なのではないかな、
と思いました。

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