内申点
2019/10/11
先日、「内申点」について、
次のような質問を受けました。
「内申点は高校入試においてどのくらい重要か?」
「テストで合格点に達していても、内申点が
低いと落とされるのか?」
そこで、改めて「内申点」(通知表の数字)について
塾講師の立場から説明しようと思います。
まず、「何年生の内申点が重要か」という点ですが、
「3年時の内申点」になります。
教育委員会が発表している「入試要綱」には、
選抜基準について、このような記載があります。
「調査書に記載されている中学校第3学年の
必修教科の評定合計値(最高 45 点)を縦軸」
ですので、中3の内申点がとても重要になってきます。
また、「調査書」のひな形を見ると、
このように、各学年ごとの内申点を記入するように
なっていることから、
中3の内申は「1・2学期トータル」の
評価になると思います。
ただ、中3の2学期につけた内申点が
「最新の」評価となるので、
おそらく2学期の評価がそのまま記載
されることになるのではないかと思われます。
次に質問のあった
「テストで合格点に達していても、内申点が
低いと落とされるのか?」
という点についてですが、
これは正直に言うと、よくわかりません。
以前は上位の高校、例えば深志などは
「学力テスト優先で、内申点が低くても、
テストで点数が取れていれば合格」
していたようです。
ですが、最近はほとんどの高校が
「ある程度の内申点が取れていなければ、
テストで点数が取れていても落ちる」
という傾向にあるように思います。
例えば、A高校を受験した2人の生徒がいたとします。
Bくんのテストの点数は350点、内申点は30/45
Cさんのテストの点数は320点、内申点は36/45
テストの点数はBくんの方が30点上ですが、
内申点はCさんの方が6点上です。
この場合、どちらの方がA高校に受かるかと言うと、
Cさんの方が合格する可能性が高い、
という感じです。
自分が進路指導する際には、
まず「受験する高校の内申点」を想定し、
それよりも内申点が低い場合には
受験する高校を下げるように案内します。
中学の進路指導もそうした傾向に
あるように思います。
ただ、これはあくまでも「経験則」としての話です。
「〇〇高校はこのくらいの内申点がないと落ちる」
という客観的なデータはありません。
なので、あくまでも「目安」として
考えていただきたいと思います。
ただ、
「内申が低いと、テストで点数が取れていても
志望校を下げるように指導される可能性が高い」
「こうしたアドバイスを聞かずに
志望校を受けるとなると、
『テストで点数を取らなければ』という
プレッシャーは他の生徒よりも大きくなる。」
ということは言えるかな、と思います。
いずれにしても、
「テストが取れていれば、内申点が低くても大丈夫」
という考えは危険だと思います。
どちらも大事なので、
「授業態度」「提出物」については、
日頃からしっかりと取り組むことが重要です。
そうした日々の積み重ねが、
結果的にテストでも生きてくるように思います。