固定観念は悪
2024/8/27
経験が増えると
経験が増えると、「先のこと」が予想しやすくなります。
生徒指導も10年近くしていると、
「この生徒の様子であれば、だいたいこのくらいの高校で落ち着く」
というものが、だいたい予想できます。
そしてその予想は、それほど大きく外しません。
なので、その予想を元に、「指導内容」「進路指導」を組み立てていきます。
数字を見せる
この時期ですと、生徒の志望校は、だいたい「実力以上」の高校を挙げることが多いです。
特に否定はしませんが、「生徒の実力」「今までの学習状況」などを見ていて、
「とても志望する高校には届かないな」
と感じる時には、客観的な数字を見せて、アドバイスしています。
例えば「偏差値60」の高校を志望する生徒が、「偏差値50」という結果しか残せていない場合。
「偏差値」という数字だけだとわかりにくく、人によっては
「10くらい、なんとかなる」
と感じてしまう場合があります。
なので、
「偏差値10上げるには、点数で言ったら、100点上げる必要がある」
というような形で、生徒が理解できる数値に変換して伝える。
具体的に厳しい数値を元に話すと、多くの生徒は、「厳しいんだな」ということを理解します。
そして、こちらの予想と同じような判断をするようになっていきます。
「可能性」を狭めていないか
生徒に
「無理をさせない」
「無謀なことはさせない」
それによって、安全確実に合格することを第一に考えて指導しています。
ただ、その一方で、あまりにも「安全」に舵を切りすぎてしまうと、生徒が持っている「可能性」を狭めてしまうのではないか。
そのようなことを、最近思います。
先日読んだ本の中で、
「脳は、少しでもマイナスのことをイメージしてしまうと、実際の成長も阻害してしまう」
という内容が書かれていました。
成長を望むのであれば、マイナスなことには目を向けず、ひたすらプラスに考えて努力する。
そうした姿勢、考え方が重要である、ということです。
少し楽観すぎる気もしましたが、同時に非常に考えさせられました。
最近は、経験が増えてきたせいか、どうも生徒指導が「安全志向」になっているのではないか。
もっと言えば、ある程度予想通りになるからといって、生徒の成長の可能性を
「はなから諦めてしまっている」
ことはないだろうか。
そのようなことを思いました。
先入観は罪
「現実を知る」ということは、確かに重要です。
ですが、その一方で
「自分の可能性を信じる」
ということも、同じように重要です。
そして、自分の可能性を信じて、最後まで努力をする。
そうした生徒の姿勢を、共に信じる。
「生徒の可能性を伸ばす」という点においては、そのような指導姿勢というものも、必要なのではないか。
最近はそのようなことを思っています。
野村克也監督の言葉に
「先入観は罪、固定観念は悪」
という言葉があります。
今の自分は、先入観や固定観念にとらわれている気がします。
そうしたものを一度取り払い、目の前の生徒一人一人と、今一度「無心」になって向き合う。
そうした姿勢が必要なのではないかと、感じています。
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