教科書改訂と塾の役割
2024/11/22
教材展示会に参加
昨日は、教材会社2社の教材展示会が松本でありました。
時間的に2つとも参加できそうだったので2つとも参加してきました。
来年度から、中学校の教科書が改訂されます。
今回の改訂は、前回の改訂と比べると「小さな改訂」と言われています。
なので、学習内容に大幅な変更はないと言っていいかと思います。
このタイミングにあわせて、塾で使っている教材も新しくなります。
今使っている教材の内容チェックと、よりよい教材がないかと、色々と吟味してきました。
ちょっとよさそうなものが見つかったので、生徒たちに還元できそうです。
変わる学校の指導内容
教材展示会にあわせて、
「教科書改訂と塾の役割について」
というセミナーがあったので、あわせて参加してきました。
先程述べたように、教科書内容は、これまでと大きな変更はなさそうです。
ですが、学校の指導内容は、これまでと少し変化があるようです。
簡潔にまとめると
「活動(探究)型の内容が増える」
とのことでした。
例えば英語であればコミュニケーション活動により時間が割かれそうです。
他の教科においても、
「自分たちの意見を出し合う」
という部分に、より多くの時間が割かれる内容になっていくようです。
塾の役割は?
中学校はより「活動(探究)」に力を入れていく。
ここで、問題となるのが
「知識の定着」
です。
以前のように、
「ゴリゴリと覚えさせる」
ような授業は、学校ではあまりやらなくなっていくと思います。
ただ、その一方で、「自分の考え」を述べるためには
「ある程度の知識量」
が求められます。
今の学習指導要領では、この部分が「生徒たちの自主性」に委ねられているきらいがあります。
ですが、
「自分から進んで知識を習得できる」
生徒は、ごくごく一部です。
なので、その他大勢の生徒たちは、「覚える」ということをあまりせずに中学校生活を過ごしていくことになります。
そこで「塾の出番」だと。
学校でフォローできない
「知識の定着」
といった部分をフォローしていく。
今後は、さらにこの部分が求められていくのではないか、ということでした。
二極化
話をうかがいながら、
「今後はますます『二極化』が進んでいくのかな…」
という感じがしました。
学校では「自分の意見」を言うことが、さらに求められていくようです。
ただ、先程も述べたように、「自分の意見」を言うには、ある程度の「知識」が必要です。
そうした「知識」を得るためには、
「暗記」
という勉強が必要になるわけですが、この部分は、生徒に任される部分が多くなります。
自分で勉強できる生徒ならいざ知らず、大半の生徒は、「暗記」という地道な勉強はできません。
そうすると、「塾」といった、学校以外の教育機関に頼らざるを得なくなる。
塾に通えるだけの経済力があればいいが、なければそのご家庭の生徒は放置されたまま。
ご家庭の経済力による学力の「二極化」が進むような気がして、なんとも言えない気持ちになりました。
「塾屋」にとっては、「学校の補完勢力」ということで、今後も生き残ることができそうです。
ですが、「公教育のあるべき姿」として、今の教育指導要領の方針が果たして正しいのかどうか。
今後も注意深く推移を見守っていきたいと思っています。
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