「2Bの鉛筆」が物語ること
2025/10/23
高学年でも「2B」の鉛筆
小学生を指導していると、
「今の子たちは、随分『濃い芯の鉛筆』を使っているんだな」
ということを感じます。
自分たちの時代は「HB」が普通でした。それが「普通」と思っていました。
そういう状況で育ったので、塾で指導し始めた頃、「2Bの鉛筆」を使っている生徒たちを見たら、
「そんな濃い鉛筆で書けるの?」
と思ったことを思い出します。
今ではだいぶ見慣れましたが。
「2Bの鉛筆」が教えてくれたこと
先日のブログでも紹介した本「シン読解力」。

この本の中に
「『2Bの鉛筆』が教えてくれたこと」
というテーマの一節があります。
そこでは、
「なぜ、今の生徒たちが『2Bの鉛筆』を使うのか」
についての考察がなされていました。
今の生徒たちは「プリント学習」が中心のため、「キーワード」だけを書き込めばいい。
「ノートに黒板の文字を書き写す」というような作業がないため、書く量が少ない。
そのため、高学年であっても「2Bの鉛筆」で事足りる。
とのことでした。
ただ、このように「書く量」が減った結果、どのようなことが起こったか。
書く量が減り、「キーワード」を覚えることしかしていないため、文章を「構造」として捉える力が衰えている。
その結果、「読解力」も低下しているのではないか。
そのように、推察されていました。
「覚える」力がない
私も、この考え方と同意見です。
加えて、書く量が減っているため、生徒たちの
「言語を習得する力」「計算力」
も落ちているように感じます。
「2B」の鉛筆だと、芯がすぐに丸くなってしまうので、いちいち削る必要があります。
また、「文字が細かく書けない」ので、大量の文字や数字を処理する時に、書きづらくなります。
学年が上がるほど、漢字の形は複雑に、計算で使う数字の量は大きくなります。
そのような状況でも「太い芯」の鉛筆で事足りてしまうというのは、それだけ
「反復練習ができていない」
ということを、如実に表しているのだろうと思います。
その結果、生徒たちの全体的な学力が「低下している」感じがします。
「書いて覚える」訓練を
現在の学習指導要領では
「自分の頭で考える」
という点に重きが置かれています。
確かにそうした視点は大事です。
が、一方で小学生のような、
「基礎学力を習得させる時期」
において、
「自分の頭で考えろ」
といっても、まだ十分に知識がない生徒たちは「思考停止」になってしまうのではないか。
そのように感じています。
そのような小学生に対しては、まずは
「徹底的に、書いて覚える」
という教育こそが必要なのではないか。
「2Bの鉛筆」を使いながら、勉強に苦労している生徒たちを見ていると、そのようなことを感じます。
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