間違いは「宝の山」
2026/6/16
「成績のいい子」ほど、間違える
間違えた問題の「直し」ができない子は、なかなか成長しません。
反対に、成績がよい子ほど、間違えた問題について、丁寧に直しています。
成績がよい子も、実は普段の勉強では、よく間違えています。
ただし、間違えた後の対応が、ちょっと違います。
「どこを間違えたのか」
「どうすれば正しく解けたのか」
「他の考え方はないか」
こうしたことを、きちんと考えています。
成績がよい子は、
「問題を解いている時間」
よりも、むしろ
「問題を解いた後」
に時間をかけています。
「答え合わせをして、○か×かを確認して終わり」
ではありません。
間違えた問題をチェックし、自分の考え方を振り返る。
解説を読んで、「どうすればよかったか」を確認する。
そして、もう一度、自分の力で解き直す。
この過程があるから、同じ間違いを繰り返しにくくなります。
宿題でも間違える
宿題も同じです。
提出された宿題を見ると、いくつか「×」がついていることがあります。
私はむしろ、「×」のある宿題の方を信用しています。
もちろん、間違いが少ないことは、決して悪いことではありません。
しかし、こちらとしては
「解けるかどうか、ギリギリのライン」
を狙って宿題を出しているので、むしろいくつか間違えがある方が自然だと考えています。
塾で宿題をチェックする時も、私は「×」の部分を集中して見ています。
どのような間違いをしたのか。
どのように直しているのか。
「理解している」と感じられる内容か。
学力を伸ばすうえでは、
「間違えた時に、どう対応したか」
が非常に重要だからです。
伸びない子は、「放置」
一方、成績が思うように伸びない生徒は、間違えたところを放置していることが多いです。
問題を解く。
答え合わせをする。
○×をつける。
答えを書き写す。
これで終わってしまいます。
本人の中では、「問題を解くこと」が目的になってしまっている印象です。
しかし、これだと「間違えた理由」を確認していないので、理解は深まりません。
そして、次に同じような問題が出た時に、同じような間違いをしてしまいます。
さらに気になるのが、ノートを見ると
「全部合っている」
ことが多いです。
一見すると、よくできているように見えます。
しかし、本人の学力を考えると、明らかにおかしい。
こちらとしては「間違える」ことを前提として出している。
にも関わらず、全部合っている。
生徒の解いている様子を観察していると、
例題を見ながら、その数字だけを変えて解いている。
チラチラと答えを見ながら解いている。
これでは、「理解して解いた」とは言えません。
自分の頭で考えていないため、テストで似た問題が出ても解けません。
「普段のノートでは全部合っているはずなのに、テストになると点数が取れない」
ということが、当然のように起こります。
宿題も、全部「○」
宿題でも、毎回、全ての問題が「○」の生徒がいます。
もちろん、本当に理解しているのであれば問題ありません。
ただ、その子にとって「解けるかどうか微妙な問題」を宿題にしている。
にも関わらず、宿題は全部合っている。
こうなると、
「答えや例題を見ながらやったんだろうな…」
ということが、容易に想像できます。
答えを写せば、宿題を終わらせることはできます。
しかし、それでは学力はつきません。
宿題の目的は、「○を並べる」ことではありません。
「自分の理解できていない部分を見つけ、それをできるようにする」
ことです。
私の塾仲間の先生の言葉に、
「勉強とは、できなかったことを、できるようにすること」
というものがあります。
これがまさに、勉強の本質だと思います。
「できる問題」だけを解いていても、力は伸びません。
「できなかった問題」を見直し、原因を確かめ、もう一度やり直し、最後には自力で解けるようにする。
その積み重ねによって、学力は少しずつ伸びていきます。
間違いは「宝の山」
その意味では、間違いは「宝の山」です。
間違えた問題の中には、「自分に足りない知識」や、「ミスの傾向」が表れています。
何を覚えていなかったのか。
問題文を読み違えていないか。
どのような間違え方をすることが多いのか。
間違いを分析すれば、次に何を直せばよいかが見えてきます。
大切なのは、普段の練習から
「自分の頭で考えること」
です。
間違えても構いません。
むしろ、自分で考えた結果の間違いであれば、そこから多くのことを学ぶことができます。
間違いをごまかさず、きちんと向き合う。
なぜ間違えたのかを考える。
そして、次はできるように繰り返す。
この習慣を身につけた生徒が、少しずつ成長していきます。
「全部合っているように見せる」ことを覚えても、何一つ成長することはありません。
それよりも、
「間違えを見つけ、直し、できなかったことを1つでも多くできるようにすること」
それが、本当の「勉強」なのだと思います。
※猿田塾へのお問い合わせはこちらから