国語を鍛えるには、まず「声に出す」
2026/7/23
国語の教材
先日、教材会社の方と話をする機会がありました。
その際に、
「国語について、何かいい問題集はありませんか」
と質問してみました。
こちらの要望を伝えて、それに沿った教材を探していました。
しかし、残念ながら、こちらのリクエストにぴったり合うものは見つかりませんでした。
また、他の塾では国語をどのように指導しているのか聞いてみました。
ですが、やはりどの塾でも国語の指導には苦労しているようです。
私自身も、
「国語を塾で伸ばすことは、かなり難しい」
と感じています。
国語と塾は、あまり相性がよくない
例えば数学であれば、
「解き方を教える」
「実際に問題を解いてみる」
「繰り返して身につける」
という流れをつくることができます。
一度解き方を理解すれば、似た問題にも応用できます。
ところが、国語はそう簡単にはいきません。
扱う文章や問題によって、読み取る内容も、答え方も異なります。
講師が一つの問題の解き方を説明したからといって、それだけで生徒の読解力や語彙力が向上するわけでもありません。
仮にその問題は解けるようになっても、文章が変わると、読めなくなってしまいます。
読解の「テクニック」は、かえって危険
国語では、いわゆる「読解テクニック」を教えることもできます。
しかし、これも扱いが難しいところです。
例えば、
「筆者の言いたいことは、文章の最後にまとめられていることが多い」
と教えたとします。
すると、生徒は文章の最後ばかりを見るようになります。
本来は文章全体を読み、話の流れをつかんだうえで、筆者の主張を考えなければなりません。
ところが、テクニックを教えると、
「最後の部分をまとめればいい」
と、そのことだけを覚えていて、自分で文章全体を理解しようとしなくなります。
もちろん、文章の構成を知ること自体は大切です。
しかし、それを安易な「答えの探し方」として教えてしまうと、かえって読解力を低下させる可能性があります。
国語では、一つの方法を教えると、それをすべての文章に当てはめようとする生徒が少なくありません。
一事が万事、この調子です。
そのため私は、
「国語という教科と、塾での一斉指導は、かなり相性が悪い」
と感じています。
では、国語をどのように鍛えるのか
では、国語力を伸ばすためには、何をすればよいのでしょうか。
私も色々と調べたり、実際の指導の中で試したりしています。
その中で、一つ確実に挙げられるのが、
「声に出してみる」
ということです。
読むときも声に出す。
読んだ後も、内容を声に出して説明する。
問題を間違えたときも、自分の考えを声に出して説明する。
国語を伸ばすためには、このような練習が非常に大切なのではないかと考えています。
まずは、とにかく音読する
国語の学習の中で、最も効果があると私が感じているのが「音読」です。
まずは、とにかく文章をたくさん声に出して読むことです。
小学生であれば、国語の教科書を繰り返し読むのがよいでしょう。
中学生も国語の教科書で構いませんが、より実践的な練習としては、社会や理科の教科書を読むのもよいと思います。
内容を理解しながら正確に読もうとすることで、読解力だけでなく、社会や理科の知識も身につきます。
ただ目で追うのではなく、声に出して読む。
これが国語力を鍛えるための基本です。
読んだ本の内容を話してみる
本を読んでいるからといって、必ずしも内容を理解できているとは限りません。
本を読んだ直後なのに、
「何が書かれていたの?」
と聞かれると、うまく答えられないことがあります。
これでは、文字を目で追っただけで、内容をきちんとつかめていない可能性があります。
そこで、本を読んだ後に、
「今読んだ本には、どのようなことが書かれていたか」
を声に出して説明してみます。
きちんと話すことができれば、ある程度は内容を理解できているということです。
反対に、言葉が出てこなければ、自分が内容をよく理解できていなかったことに気づけます。
もちろん、読書感想文まで書ければ、さらによいでしょう。
しかし、子供たちはめんどくさがってしまい、おそらく続きません。
まずは、話すだけで構いません。
「どんな話だった?」
「一番印象に残ったところは?」
「この本を読んで、どう思った?」
このような質問に、声に出して答えてみることから始めるとよいでしょう。
間違えた理由も、声に出して説明する
最近読んだ国語の勉強法に関する本の中に、興味深い方法が紹介されていました。
それは、読解問題を間違えたときに、
「なぜ自分は、その答えを選んだのか」
を、他の人に説明するという方法です。
例えば、間違えた問題について、親に
「私は文章のこの部分を読んで、このように考えたから、この答えにした」
と説明します。
そのうえで親が、
「でも、このような考え方をしないと、解けないのではないか」
と問いかけます。
そして最後に、
「では、どのように考えればよかったのか」
を、もう一度子供自身が説明します。
これは、確かによい方法だと思いました。
国語の勉強が難しいのは、
「自分はなぜ間違えたのか」
「どのように考えればよかったのか」
を理解するのが、難しいからだそうです。
自分の考えを言葉にすることで、初めて、考え方のずれがはっきりします。
そして、他者とのやり取りを通して、そのずれを少しずつ修正していくことができます。
国語は、少しずつ積み重ねるしかない
国語は、問題集を一冊解けば、急にできるようになる教科ではありません。
読解のテクニックをいくつか覚えれば、すぐに点数が上がる教科でもありません。
文章を声に出して読む。
読んだ内容を、自分の言葉で話す。
自分がどのように考えたのかを説明する。
そして、うまく説明できなければ、もう一度文章に戻って考える。
このような地道な練習を積み重ねることで、少しずつ読解力が身についていきます。
国語、特に読解力を伸ばしたいのであれば、
まずは声に出してみる。
これが、家庭でも取り組みやすく、国語力を伸ばすための一つの有効な方法なのではないかと思います。
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