素直

テストが返ってきていますが、
残念ながら、成績が下がってしまった生徒がいました。
頑張っていた生徒なので、とても残念です。
ただし、原因はある程度わかっています。
「素直に、指示通りやらなかった」からです。
確かに一生懸命やっていたのですが、
こちらの指示通りにやったかというと「？」な点が
多くありました。
一番困ったのは、
「やりなさい」といった部分がきちんと終わっていないにもかかわらず、
いろんな問題に手を付けてしまっていた点です。
範囲が広いため、不安になって一通り解きたくなる気持ちは
わからないではありません。
ですが、基礎がしっかりとできていないのに
応用問題まで手を広げても身につきません。
まずは「範囲を絞って」「基礎部分をしっかりと身につける」
ことが大事だと思って指導しているのですが、
なかなか素直に言うことを聞き入れません。
成績が伸びる子にはいくつか特徴がありますが、
その一つに「素直」ということが挙げられます。
素直に言うことを聞いて実行してくれる生徒は成績が
上がるのが早いです。
実際に今回のテストでも、素直な子が結果を残しています。
逆に「自分のやり方にこだわる」子は伸び悩みます。
ある程度できる子でもそうです。
「守破離」という言葉があります。
茶道などの修行段階を表すものです。
「守」とは、まず師匠のアドバイス通りに実行して
「型」を身につける。
言われたことがきちんと実行できるようになって、
次の段階「破」に進む。
「破」では、身につけた「型」をベースにしつつ、
他の考えの良い部分を取り入れ、発展させていく。
そして、最後の「離」。
この段階で、初めて独自のやり方を突き詰めていく。
自分のやり方を変えるのは結構勇気がいることです。
それは子供であっても変わりません。
ですが、「変わろう」と思うのであれば、まずは
素直にアドバイスに耳を傾け、実行する。
それができなければ、また同じことを繰り返すことになります。
同じ失敗を繰り返させないためにも、
もう一度生徒には考えてもらいたいと思っています。