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ほめることは難しい

2019/1/15

先日、こちらの本を読みました。
「野村克也からの手紙」

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野村監督の本は、
「指導者」「リーダー」としての立場から
示唆に富んだ言葉が多く、
とても参考にしています。
そして、この本の中にも、
「本当にそうだな」と
思った言葉がありました。
それがこちら。
選手の育成とは、すなわち自信を育てること。
かといって、ほめてばかりいればいいというものでもない。
ほめることは、簡単なようで難しい。
選手に愛情を持って、よく観察すること。
そうすれば、ほめるべき場所も見えてくる。

「ほめて伸ばす」という言葉があります。
今の教育界では主流の考え方かもしれません。
そのため、「とにかくほめればいい」
と安易に考えてしまいがちです。
ですが、ほめるというのは本当に難しい。
ただ「いいね!」と言っていれば
済むわけではありません。
大したこともしていない子に
「いいね」「素晴らしい」と言っていたら、
その子の感覚は麻痺してきます。
「ああ、このくらいやっておけばいいのね」
となり、自然となめた態度をとるように
なってしまいます。
かといって、ハードルを高くしすぎてしまうと、
タイミングを逃してしまうこともあります。
例えば、普段あまり勉強をしない子が
たまたま宿題をしっかりとやってきた時。
「よくやった」とその頑張りを評価できるのか。
評価できず、「もっとやろう」で済ませて
しまうのか。
言葉のかけ方1つで
その子のやる気を引き出せるのか、
奪うのかが決まってしまいます。
塾講師に一番必要な技術は「見る」こと
だと思っています。
とにかくよく「観察する」こと。
今、その子にとって、
どういう言葉をかけるのが一番いいのか、
あるいは言葉をかけずに遠くから見守る方が
いいのか。
生徒が考えている時も、
解けずに困っていて助けを出すべきなのか、
必死に考えているところだから、何も言わず
考えさせるべきなのか。
生徒によって、雰囲気、反応も違います。
そうした部分も踏まえた上で
機を見て適切な言葉をかけていく。
一人一人の生徒について
しっかりと把握しておかなければなりません。
だから、ほめることは難しいのです。
指導者の言葉1つで
生徒の才能を引き出すことも、潰すこともできます。
「言葉」の重要性についても書かれていました。
指導者は、教育のために言葉を
持たなければならない。
言葉を鍛えるためには「本」を読まなければならない。

自分は、適切な時に、適切な言葉を
生徒にかけているだろうか。
自分自身の「言葉」について
考えさせられました。

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