「人間力」を高める
2022/5/27
生徒を指導していると、「ただ知識だけを教えていればいいものか」という気持ちに度々なります。
ただ知識を教える前に「もっと人間として大切なこと」、いわゆる「人間力」を鍛える方が先ではないか。
「『人間力』が高まった、その先に初めて『知識』というものが活かされていくのではないか」
そのように思います。
知識に偏りがちな現在
最近、こちらの本を読みました。
比叡山に1200年伝わる「十二年籠山行」という荒行を成し遂げた、宮本祖豊氏の書かれた本です。
この本の最終章で、宮本氏は
「戦後の日本の教育は『知識』をつけることにかたよっている感じがする。」
「その一方で『心』の教育というものがおろそかになっている気がする」
「『知』と『心』はどちらも重要なものなので、どちらもしっかりと身につけなければならない」
といった趣旨のことを語られていました。
この部分を読んで、共感すると同時に非常に考えさせられました。
今はどうしても「結果」に目がいきがちな時代です。
特に「塾」などは、そうした「結果を売りにする商売」といってもいいのかもしれません。
「〇〇が何点取った」
「〇〇が何点上がった」
「〇〇が〇〇高校に進学した」
こうした結果を強調しがちです。
私自身は結果を重視することが必ずしも悪いとは思っていません。
ですが、そこにばかり目を向けるのも、違うような気がしています。
日本人の「強み」
日本が世界で評価をされるのは、我々が日常心がけていることであることが多いです。
例えばスポーツ選手が世界で称賛されるのは、プレー自体もそうですが、その選手の「人柄」であったり、「振る舞い」であったりすることが多い気がします。
少し前になりますが、サッカー日本代表が試合に負けた後、ロッカールームをキレイにして立ち去ったことを、世界中で称賛されたことがありました。
いわゆる日本人の「美徳」。今の教育にはこうした部分をもっと大事にしてく必要があるのではないか。
そのような「美徳」を身につけた結果として、「学力」も自然と上っていくのではないか。
そのような気がしています。
学力「+α」を身につけさせたい
私が塾を立ち上げる際に「理念」として掲げたのが
「勉強を通して人間力を高める」
です。
「勉強」という過程を通して、「努力」「忍耐」「継続」といった資質を子どもたちに身につけていってほしい。
勉強を通して身につけた資質は、大人になって、様々な困難に遭遇した時に、その時の自分を支える力となる。
そのような思いから、塾を始めました。
幸いなことに、当初と比べると生徒も集まるようになり、今も塾として継続することができています。
ですが、その一方で、最初に思い描いていた「人間力の強化」という部分では不完全燃焼な気がしています。
学力だけでなく「+α」の力を身につけさせたい。
それが今の私の一番の課題です。
☆YouTubeチャンネルもやっています
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ぜひご覧ください。