「受かりにくい」生徒の特徴
2022/9/15
生徒の成績表を見ると
「この生徒は、今は成績がよくても、後半苦労するだろうな」
というのが何となくわかります。
このように、「受かりにくい生徒」の特徴というものがあります。
「受かりにくい生徒」の特徴
「受かりにくい生徒」の特徴は、
「国語が苦手」
ということです。
国語を苦手にする生徒は、ほぼ例外なく受験で苦労します。
1・2年の頃まではそれほど目立った影響はないのですが、3年生になって、「総合テスト」が始まりだすと、その影響が顕著に出てきます。
入試は5教科で評価されます。
このうち「国語・英語」といった、いわゆる文系科目は、点数が「下がりにくい」教科といえます。
一方「数学・理科」といった、いわゆる理系科目は、点数が「下がりやすい」教科といえます。
1・2年の頃は、国語の苦手を、数学や理科でカバーすることができました。
ですが、3年になると、その数学や理科で点数をカバーすることができなくなります。
その結果、点数が伸び悩む、ということになります。
国語は点数が上げにくい
また、国語は短期間で点数が上げにくい教科、といえます。
国語に関しては、極論すると「小学1年生」からの積み重ねが問われる、と言っても過言ではありません。
小中学校の9年間で積み重ねて身につけるべき実力を、中3の短期間で挽回するのはかなり厳しいです。
国語が苦手な生徒が抱える「不利」
また、国語が苦手な生徒の特徴として
「問題文を自己流に解釈してしまう」
という面があります。
国語が苦手な生徒の解答を見ていると
「どこからこんなことが言えるのだろう…」
というような解答をよく見かけます。
読解力がないため、「出題者が求めていること」がきちんと読み取れない。
そのため、「独りよがり」な解答になってしまうのだと思います。
また「表現力」という面でも課題が出てきます。
「何を相手に伝えたいのか、よくわからない」
といった表現になってしまうのです。
成績面でも、国語が苦手な生徒は
「模試やテストの点数が安定しない」
という傾向があります。
そのため、「最終的な結果が出るまで、気が抜けない」ということになります。
このように「国語が苦手」な生徒は、受験というものを考えた場合、「不利になる」ということを覚悟する必要があります。
対応策は?
では「国語が苦手」な生徒はどのように対応すればいいか。
一番は「国語を鍛える」ということになりそうですが、これは微妙です。
これまで色々な「国語が苦手」な生徒を見てきました。
が、受験生になってから「国語の成績が急激に伸びた」という生徒はほとんど見たことがありません。
そのくらい「国語」を上げる、というのは難しいです。
なので、受験を「戦略的に」考えるとしたら「他の教科でカバーする」ということを考えた方がいいと思います。
この場合、カギとなるのが「英語」です。
「英語」も点数が上げにくい教科ですが、国語と比べると、まだ「努力と根性次第で何とかなる」と言える教科です。
「国語」が苦手な生徒は、「英語」も苦手にするケースが多いです。
なので、「英語」に力を入れて、「国語」の分をカバーする、という戦略でいくのがいいかと思います。
ただ、だからといって「国語を捨てる」という訳ではありません。
「国語で差がつくのはある程度覚悟した上で、英語や他の教科でカバーする」
という意識で準備していく、ということです。
国語の中でも「漢字」「文法」部分は、努力次第で点数が取れます。
この部分に関しては最低限力を入れて行く必要があります。
戦略的に準備する
国語が苦手な生徒は、得意な生徒と比べると、より「戦略的に準備する」必要があると思います。
ただやみくもにやるのではなく、
「どの教科でどのくらいの点数が見込めるか」
ということを、総合テストや模試を通して分析し、
「点数を稼ぐ」教科と「点数を守る」教科をはっきりと意識しておく。
そのように日頃から意識して準備していくことが大切です。
不利な点ばかりを挙げてしまいましたが、国語が苦手な生徒は逆に
「数学」「理科」
を得意にする傾向にあります。
なので、苦手な「国語」でのダメージを最小限に抑えるように準備していけば、この2教科で差をつけることもできるようになります。
「苦手なところのダメージを最小限に押さえて、得意な分野で勝負」
国語が苦手な生徒には、この意識が必要だと思います。
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