小5の算数はなぜ難しいのか?
2022/9/23
小学5年生になると、多くの子が算数でつまづきます。
中学生になり
「数学が苦手で…」
と言って塾に来る生徒を調べてみると、ほとんどの子が「小5の算数」をしっかりと身につけていない、ということがわかります。
ではなぜ、「小5の算数」は難しいのでしょうか。
「抽象度が高い」内容が増える
1つ目の理由は
「抽象度が高い」内容が増える、ということです。
例えば「速さ」。
公式に数字を当てはめれば答えが出るような計算は、みんなできます。
ですが、
「時速60kmで30分走った時の道のりを求めよ」
というように、単位を変えてから計算するような問題になると、途端に解ける生徒が減ります。
この場合は「30分=1/2時間」
ということを使いますが、この
「30分というのは、1/2時間だ」
ということがよくわからずに、ここで固まってしまう子が多いです。
実際の生活で使っている「30分」という表現であれば理解できるのですが、計算上の表現である「1/2時間」という表現になると、理解できなくなる。
こうした子が多いので、速さを苦手にする生徒が多いです。
言語能力が問われる
次に「言語能力が問われる」という点が挙げられます。
例えば「割合」の問題。
「100円の30%はいくらか」
という問題があったとします。
この場合、「100円」が「もとにする量」なのか、「くらべる量」なのかを判断する必要があります。
「もとにする量」「くらべる量」の意味がきちんと理解できていれば、難しい判断ではありません。
ですが、それぞれの言葉の意味を知らずに、ただ公式だけを覚えている子が圧倒的に多い。
そのため、問題文を読んで、自分で
「これはくらべる量」「これはもとにする量」
という判断ができずに、結果答えが求められない。
そういったケースが非常に多いです。
総合的な力が必要
以上のように、小5の算数になると、小4の時と比べて
「計算ができれば何とかなる」
という状況がかなり少なくなります。
与えられた問題文から、「何を求めるのか」を理解し、「抽象的な概念」を用いて計算する。
こうした複雑な過程を経て、問題を解かなければならなくなる。
そのため、小5の算数は難しいのです。
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