対照的な二人
2022/11/16
先日、塾を卒業した二人の元生徒から連絡がありました。
大学合格の報告
一人は高校3年生の元生徒。
「第一志望の大学に、総合型試験で合格した」
との報告でした。
この生徒、高校入試では「挫折」を味わいました。
公立高校への進学を希望していましたが、成績が足りず、私立高校へ進学しました。
その私立高校も、「特待生試験」を受験するも、同じ中学で受験した人の中で、唯一、この生徒だけが「不合格」でした(その後、推薦で合格)。
「悔しい思い」があったのでしょう。
高校に進学直後から、毎日「夜遅くまで勉強している」という話をうかがっていました。
そうした努力が実り、高校1年の時にはクラスでトップの成績を維持。
2年へ進学する際に、1つ上のクラスへの編入が認められたそうです。
その際に一度挨拶に来て、高校で頑張っている旨を報告してくれていました。
あれから1年半。「大学合格」の話がチラホラと出てきた中で、
「そういえば、あの生徒の大学入試はどうなっているのだろう?」
「頑張っているようだったから、きっとうまくいくはずだ」
そんなことを思っていた矢先の、嬉しい報告でした。
「中学時代に教わったやり方で、今でも英単語覚えてますよ!」
と、感謝の気持ちを伝えてくれました。
勉強が得意な生徒ではありませんでした。
親の意向もあり、中学の時から「大学に進学したい」という漠然とした希望は持っていました。
ですが、中学で指導していた時は、
「大学はちょっと厳しいんじゃないか…」
と、正直思っていました。
そんな生徒が、高校3年間、地道に努力を続け、見事に大学合格を勝ち取りました。
高校入試では、芽が出なかったかもしれません。
ですが、その悔しさをバネに地道な努力を3年間続けた生徒を、誇らしく思いました。
志望校に入学したが…
一方、もう一人は高校2年生の元生徒。
第一志望の高校へと進学した生徒でした。
ですが、希望の高校に入学できたことで、すっかり満足してしまったようで、「あまり勉強していない」という話を、風のうわさで聞いていました。
「いつか顔を出したら、必ず説教してやる!!」
そう思っていましたが、うしろめたい気持ちもあったのか、なかなか来ませんでした。
ですが、最近、ようやく顔を出しました。
高2も終わりに近づき、周りが「大学入試」に向けた準備を始める頃です。
この生徒もようやく危機感を覚えたようで、「今から頑張りたいと思います」という話をしてくれました。
だいぶ時間を無駄にしてしまいましたが、まだ1年以上あります。
「本気」になって「必死」に努力を続ければ、十分に大学入試には間に合います。
心を入れ替えて、今すぐに勉強に取り掛かってほしいと思います。
高校の「ランク」など…
二人の対照的な卒業生の報告を受けて、あらためて
「高校の『ランク』なんて、まったく意味ないな」
ということを思いました。
大事なことは
「偏差値の高い高校に入る」
ことではありません。
「入学した高校で、3年間、どのように努力を続けるか」
です。
「高校進学実績」という、一時的な結果ではなく、「高校進学後の努力」という、継続的な過程。
「目先の結果」よりも「結果に至るまでの過程」を大事にする。
そういう意識を持った生徒を、一人でも多く育てたい。そう思います。
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