令和5年度長野県公立高校入試感想(理科)
2023/3/10
先日行われた「令和5年度長野県公立高校入試」の問題を解いた感想です。
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今日は「理科」です。
今年は解きやすい
昨年は「平均点39.0点」「前年比-17.8点」と、阿鼻叫喚と化した理科。
昨年の「惨状」を踏まえて、「今年は解きやすい問題が出るのではないか」と思っていましたが、果たして予想通りとなりました。
昨年の状況を踏まえて、かなり気をつかって問題を作られたような印象を、解いていて受けました。
全体的に解きやすい問題が多く、計算問題についても、基本的な部分がしっかりと理解できていれば、どれも解けた内容であったと思います。
なので、今年の平均点は、50点くらいに落ち着くのではないでしょうか。
以下、大問別の感想です。
生物は「植物」と「刺激」
問1は生物分野からの出題でした。
Ⅰは植物のつくり、Ⅱは動物の刺激についての内容でした。
用語は基本的なものですし、記述問題についても、その場で考えても十分答えられる内容であったと思います。
化学は「濃度」と「イオン」
問2は化学分野からの出題でした。
Ⅰは「濃度」、Ⅱは「イオン」についての内容でした。
「濃度」の問題については、計算問題と記述問題がやや答えにくかったかな、と思います。
ちなみに、私は濃度の計算できっちりハマってしまいました。
濃度計算には自信があったのですが、最初に計算した時に、設問条件と違う数値(整数ではなく小数)が出たので、焦ってハマってしまいました。
「過信はよくないな…」と思いました。
「イオン」については、「イオン化傾向」の内容でした。
逆にこちらは苦手にしている内容なので、正直「ギョエ~ッ、出た~!!」と思いました。
心の中で「教科書の発展内容ですやん…」とつぶやきながら、渋々解き始めました。
ですが、落ち着いて問題を読んだら、その場で考えても十分対応可能な問題だったと思います。
地学は「霧」と「月」
問3は地学分野からの出題でした。
Ⅰでは「湿度」と「季節風」、Ⅱでは「衛星」についての内容でした。
Ⅰはオーソドックスな内容だと思いました。ただ、(4)の記述がちょっと書きにくかったです。
Ⅱはパッと見た時「うわぁ…」と思いましたが、解いていったら、それほど難しくなかったです。
(2)ⅱの計算がちょっと解きにくいかな、と思いますが、図を書いて考えれば何とかいけるかな、と思います。
物理は「音」と「熱量」
問4は物理分野からの出題でした。
Ⅰは「音」、Ⅱは「熱量」でした。
実はこの2つ、物理の中で得意にしているところなので、「よっしゃ~」と思いながら解きました。
きっちり全部解けましたが、Ⅰ(3)の対照実験についてのところは、ちょっとハマりかけました。
またⅡ(4)の計算問題も、慣れていないとちょっと難しかったと思います。
今後の対策
今年の問題を解いていて思ったのは、
「なんか生徒から質問受けた記憶があるところが多かったな」
ということです。
ちなみに、生徒が質問してきたのは
「新研究」
「整理と対策」
「マイペース」
といった、「学校で配られている」問題集についての質問がほとんどでした。
ということは、言い換えれば、
「学校で配られていた問題集をしっかり解いて、理解できていた」
生徒であれば、今年の問題は、かなり解けたのではないかと思います。
あれこれ手を出すよりも、まずは「学校の問題集」です。
そのことを改めて思いました。
また、長野県は「対照実験」が大好き、ということも思いました。
ただ実験結果をのせるだけでなく
「仮説を実証するには、どのような条件設定をする必要があるか」
「どの部分を比較すれば、証明することができるか」
という点を、考えさせる問題が多かったように思います。
学校で実験をする機会があると思います。
その時にただ「結果を覚える」でなく、
「なぜ、そのようなことが言えるのか」
「そうしたことを言うためには、どれとどれを比較すればいいのか」
という点を、意識して考えるようにしていく必要があると思います。
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