「子供の国語力」を嘆く前に
2024/5/30
「国語力がないんです」
塾に来る生徒の中で、よく聞く悩みとしては
「国語力がなくて困っている」
というものがあります。
「算数はいいのだけれど、国語が…」
というケースもよくあります。
どちらかと言えば「男の子」に多いです。
実際に生徒を指導してみると、確かに国語の力が弱い。
ただ、それ以外にも、こうした生徒を見ていると、気づくことがあります。
保護者とのやり取りの中で
それは「子供は国語が苦手」と言っている、保護者の「国語力」です。
当塾では、授業の報告も含めて、ご家庭とのやり取りはオンラインが中心です。
「LINEのチャット」
のような形をイメージしていただくと、わかりやすいかと思います。
「子供は国語が苦手」と言っている保護者とやり取りしていると、たまに「?」という連絡が来ることがあります。
・主語がなくて、要件だけ
・誤字、脱字が多い
・意味不明の変換
厳しい言い方になりますが、
「国語力がない」保護者の生徒は、「国語力が低い」可能性が高い、ということです。
以前、花まる学習会の高濱先生のオンライン講演会に参加しました。
「算数は『算数オリンピック』が狙えるほどの実力の持ち主」
「けれども、国語が苦手」
そうした生徒がいたそうです。
その生徒の保護者との面談の時、保護者は開口一番
「っていうか、うちの子、国語苦手っしょ」
と言ったとのこと。
「はい、アウト~」
と、高濱先生はその時の話を、おもしろおかしく話しておりました。
先ず隗より始めよ
結局そういうことなのだと思います。
子供にとって一番の見本は「親」です。
子供は、その見本である親の影響を多分に受ける、ということです。
私自身も、生徒と接していく中で、
「親子は似ているな…」
と感じることがあります。
例えば、宿題。
きちんとやる生徒の保護者は、塾から依頼したお知らせの期日をしっかり守ります。
逆もまたしかり。
なので「生徒の性格や特徴を知ろう」と思うと、自然と保護者の言動に目がいってしまいます。
子供の「国語力のなさ」を嘆く前に、まずは自分自身の「国語力」を高める。
そうした努力が必要なのではないか。
保護者から送られてきた「意味不明の連絡」と悪戦苦闘していると、そんな気がしてきます。
「先ず隗より始めよ」ということです。
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