「それしか上がらなかったの?」
2024/9/17
「ある生徒のテスト結果」より
2学期中間テストが返ってきています。
その中で、とある生徒の結果が気になりました。
この生徒、夏休み中は夏期講習を頑張りました。
テスト前には「テスト対策勉強会」に来て、テスト勉強を頑張っていました。
前回のテストよりも、確実に勉強する量は増えていたと思います。
そして今回。
数学は前回と同じ点数。
英語は前回よりも「2点」上がりました。
本人としては、2点であっても「上がった」と思ったようです。
そしてその結果を親に見せたところ、このように言われたそうです。
「それしか上がらなかったの?」
そう言って、生徒はシュンとしていました。
気持ちはわかる、が…
こう言いたくなる親の気持ちは、痛いほどわかります。
実際に自分も、生徒から点数を聞いた時には、
「ほとんど変わっていないな」
と思いました。
ただ、前回のテストよりも今回のテストの方が難しかった可能性があります。
むしろその可能性の方が高い。
なので、平均点といった客観的な数字が出た段階で、評価をしようと思っていました。
ですが、親からこのように言われてしまった生徒。
おそらく次のテストは、今回ほどは頑張れないかも…、と予想しています。
よくなってきていたが…
この生徒、ちょっとずつですが、努力ができるようになっていました。
以前はなかなか覚えられなかった英単語も、少しずつですが覚えられていました。
そうした「小さな成功体験」を積み重ねて、少しずつ自信をつけさせていました。
ですが、今回の一言で、
「やっぱり自分は勉強をやってもダメなんだな」
と思ってしまうのではないか。
その点を一番心配しています。
何気ない一言でも
塾講師として一番困るのが、
「何気ない親の一言」
です。
地道に練習することで生徒に芽生えた「小さな成功体験」も、親の何気ない一言で壊される。
こうしたことは、よくあります。
お金を出している親の立場からしたら
「これだけお金をかけているのだから、もうちょっとなんとかしろよ」
と思われるのは、仕方のないことかもしれません。
ただ、それによって、せっかく芽生えた「成長の芽」を潰してしまうことがある。
そのことは知っておいていただきたいな、と思います。
進路には「数字」が必要です。
そのため、どうしても「テスト結果」に目がいきがちになります。
ですが、大事なのは結果に至るまでの「過程」だと、私は思っています。
親の皆様には、もう少し
「生徒の頑張り」
についても見ていただきたいな、と思います。
少なくとも、うちの塾の生徒たちは、塾では頑張って勉強しています。
なので、もう少しお子様を信頼していただけたら、と思います。
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