「シュリーマンの言語勉強法」
2024/10/2
「古代への情熱」
最近、こちらの本を読んでいます。
シュリーマンといえば、
「多言語を短期間で習得した」ことで知られている実業家です。
先日、「渋幕」でおなじみ「渋谷教育学園幕張中学校・高等学校」の、田村哲夫学園長の本を読む機会がありました。
その中で、田村学園長が生徒たちに「勉強法」として
「シュリーマンの英語勉強法」
について、こちらの本を挙げて紹介されていました。
気になったので、早速本を読んでみたのですが、「なるほど」と思う点がいくつかありました。
シュリーマンの勉強法
シュリーマンが言語を習得する際に行った勉強法は、以下の通りです。
①大きな声でたくさん音読すること
②ちょっとした翻訳をすること
③毎日1回は授業を受けること
④興味のある対象について、常に作文を書くこと
⑤書いた作文を先生の指導で訂正すること
⑥訂正された文を暗記して、次の授業で暗誦すること
それほど難しい方法ではありません。
ですが、シュリーマンはこの勉強法によって、十八ヶ国語をマスターしたと言われています。
このシュリーマンの勉強法に、「言語習得のヒント」が隠されているような気がします。
「読み、書き、そろばん」
日本でも、昔から勉強の基礎として
「読み、書き、そろばん」
ということが言われています。
昔の日本人も、「読み」「書き」の重要性を認識していたのではないか。
この本を読んで、改めてそのことを思いました。
自分の拙い体験談になりますが、中学時代の私の英語勉強法も、「読み」「書き」を中心としたものでした。
私の中学時代の英語勉強法は
「教科書を丸暗記」
でした。
当時は、今ほど教材が充実していたわけではありません。
また、地方の片田舎では、英語の効率的な勉強法についての情報など、期待できるものではありませんでした。
そして、学校の授業の進みは遅い。
予習して自分で進められるほどの実力も環境も整っていませんでした。
なので、仕方がないので、
「教科書丸暗記さえすれば、なんとかなるだろう」
という、子どもの浅はかな考えで、学校で習った部分の英語の教科書を、ひたすら丸暗記していました。
当時は教科書の文章量も、今と比べればだいぶ少なかったです。
なので、結構覚えようと思えば覚えられました。
その結果、英語は一番の得意科目になりました。
今振り返ってみると、教科書について「読み」「書き」ということを徹底して行っていたのがよかったのではないか。
そのように思っています。
文法は後からついてくる
また、中学時代は、実は英語の「文法」はあまり知りませんでした。
例えば、「不定詞」という文法については、
「名詞的用法」
「副詞的用法」
「形容詞的用法」
という3つの用法があります。
ですが、こうした知識は中学時代はよく知らず、高校に入ってから文法を学んだ中で、
「へ~、そういう風になっているんだ」
と、妙に感激して納得したことを覚えています。
また、前置詞に関しても
「この英文の形だったら、inだろう、onだろう」
という感じで覚えたので、今でも生徒から
「なんでこの場合は『in』になるんですか?」
なんて質問されると、説明に困る部分があります。
「そんなの、感覚的にそうだろ」
これが本心です。
習うより「慣れよ」
今は教科書の英文量がかなり増えてしまったので、あまり「教科書丸暗記」はオススメできません。
ですが、
「基本文の暗記」
については、絶対にやるべきだと思っています。
シュリーマンの言語勉強法を知って、
「自分の中学時代の勉強法は、あながち間違っていなかったのかな」
という感想を持ちました。
いつの時代も、言語を習得するには
「読み」「書き」
を徹底することが一番大事。
そういうことではないかと思います。
※猿田塾へのお問い合わせは、こちらから